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【連載】ポルネオ倉庫〜コラム編〜/第10回

<毎週金曜日連載>




おめでとう

Portoneon(ポルトネオン)うえでぃーです。

これを書いている日、うちのサポートのhecoとベンさんが結婚を発表しました。

あれいつやったかなー。
結構前な気もするのですがレコーディングスタジオでなんだか緊張した面持ちでふたりが僕のところにやってきました。

そもそも緊張感が普段あるようなピリピリした関係性ではないので、ああいった顔つきで僕のところに、しかもかながいない、僕がひとりのタイミングに合わせに来るのはそれこそ緊急非常事態宣言なわけです。

普段hecoは僕のことを本名の「歩幸さん」と呼んでいます。
「今少しお時間大丈夫ですか?歩幸さんに私たちからお話したいことがあって。」と切り出してきた記憶があります。
敬語で来るときは彼女がちゃんとした件だよという合図です。

最近知ってくれた方はあまり知らないかと思うのですが、hecoとは20歳くらいからの10年来の友人です。
サポートミュージシャンであり、アレンジャーという響きの良い肩書きをそっと拭い去ればただの友達です。

そういえば出会った頃はもっとこう…なんというかあんまり色々書くのは野暮な気もするのであれですが浮き沈みの激しい人だった気がします。
そりゃそうです。20歳ですもん。僕だって無駄に尖っていたかもしれない。

いっぱい楽しいも、嬉しいも、悲しいも、腹立たしいも共にしてきた気がします。
もう時効だからいいけど昔「Theory」ってアルバムを出したタイミングでインストアやらなんやらバタバタしてた中、今となってはくだらないことでhecoにすごく怒ったことがありました。

きっと気まずい空気の中でなかなか一歩お互い「ごめんなさい」が言い出せずにステージ以外では一切話さない冷戦を2週間弱繰り広げた記憶があります。
帰り道にかなが
「子供じゃないんやからどっちかがごめん言うたら済むのに何してんの。」
と半ば呆れ気味に僕に言ってきて
「知らん!俺はhecoが謝るまでは絶対に許さん!」
と昭和の頑固親父のようなことを返した気がします。

で、蓋を開けてみたらどうやって解決したかわからないくらいいつも通りに戻っていました。なんやったんやあれは。
あのとき、大きな声で怒ってごめんね。まだ言えてなかった気がするので卑怯にもここで謝罪しておきます。

大阪城ホールに立った日、リハーサルが終わってふたりでウロウロしようといろんな場所に探索に行ったとき
「歩幸さん、歩幸さん!めっちゃ大きいなー!わくわく!わくわく!」
と言いながら浮かれてたくせに本番直前の前室で
「今までやってきたことだけちゃんと観てもらおう!今更背伸びしてもかっこいい演奏にはならないからね!」
って人一倍、部活の部長並に1番張り切って円陣の中で自分自身にも言い聞かせていた日もあったり。

これを書き進めながら、気づけばすごい責任感のある素敵な女性になっていた!と今驚いています。生意気だな、まあでも誕生日は半年くらい僕の方が先だしいいか。

ステージにあがるギリギリ手前で何回背中を叩いてって言われたことか。何回叩いたことか。
結局世に出さなかった曲も合わせて一体何曲頭を悩ませたか。
何回乾杯したっけ?覚えてないや。

僕が昔ある日のライブ終了後、うまくいかない苛立ちが爆発して全く話さなくなってしまった日、hecoと友さんが何も言わずに、次の日のこともあったはずなのにえらく明るく振る舞って僕の家で朝まで一緒にお酒を飲んでくれました。
すごくすごく鮮明に覚えてる。hecoは、そして友さんだってそうだ。心がすごく優しい。音楽家として以前に立派な人間です。

そうやって月日を共にしてきた中で、もっとバンドとしてベースの力含めて底上げしたいなーと話していたところにhecoがベンさんを連れてきてくれました。
初めて観た瞬間に「あ、多分めっちゃ繊細やなこの人。」と思った記憶があります。

お世辞でもなんでもなくベンさんはPortoneon史上最も適任のベーシストです。
うちは良くも悪くもサポートミュージシャンって括りというよりプライベート含めてかなり親密な方かなとも思うので、
きっと最初かなり戸惑ったと思います。

いきなり入ると逆にすごい輪に入っていくのが難しいバンドなんだろうなーとも自負しています。
そんな中でベンさんはきっとできるだけそういった誤差をなくしていこうと、本来のベースを弾くという役割以外の部分でも大きな負担をかけたと思います。

あとこれは余談なんですけど、ベンさんはわりと僕がツボなはずです。余談でした。

ベンさんが入ってくれて2回目のライブの後に、かなとかも帰った後元々僕が仲のいい音響の堀さんや後輩と渋谷で飲みに行った場に来てくれました。
その時にすごく内面的な部分からPortoneonを知ってくれようと、なんだかえらく食い入るような感じでそこにいてくれた彼をよく覚えています。

繊細で、でもその分人一倍あの人は本質的な部分を見抜こうとしてくれる。先輩なんやけども。
溶け込み方というか、ベンさんがPortoneonにとって当たり前でしょって存在になるまでのスピードは尋常じゃなかったと思います。

ベンさん初のPortoneonデビュー戦は野音の公演だったのですが、もうその日の時点で全然違和感がなかったはずです。
その辺りからすぐにコロナウイルスという事態が発生して物凄い数のライブが流れてしまったのですが、はやく個人的にはベンさんの最高にエッジの効いたベースを皆にも生でたくさん浴びてほしい。絶対ツアーやりたい。そこも含めて。

先輩なんでこれ捉え方によっては怒られるかもしれないけどベンさんって先輩感がないんです。
なんか常に対等な目線まで絶妙な塩梅で持ってきてくれている感じがします。

あ、やばい。これ一生書き終わらないかもしれない。

グッと話を引き戻してふたりがレコーディングの合間に、結婚の報告をくれました。
一応バンド内に関わるっちゃ関わるし、ということもあって少し不安もあったみたいで、先に一応リーダーにはお話を…とのことでした。

多分ある意味拍子抜けするようなリアクションでその緊張感が吹っ飛んだと思います。
嬉しかった。単純に嬉しかった。
「まるで自分のことのように」ってよくできた言葉だなと感心するくらい嬉しかった。

hecoはここ最近、過去最高に幸せそうにしています。
ベンさんはひとりの女性をそこまで変えられるくらい、かっこいい男です。

そうか、そういえば僕Portoneoのリーダーですもんね。
普段はまあそんな肩書きなんでもいいけど、こういうときはこの言葉の重みちゃんと受け取ります。

僕はもっとふたりが幸せになれるように一生懸命Portoneonに命を宿し続けます。
かなだって、友さんだってもっともっと幸せにしてやりたい。
君らのためなら僕の幸せなんて二の次でいいや。本当です。

笑う音には福来たる。

heco、ベンさんご結婚おめでとうございます。
ふたりとも大好きだよ!

P.S 最近僕は行きすぎやけど、またふたりの家で鍋しよう。

Portoneon/うえでぃー(Gt.)

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Portoneon/今日の1曲

https://youtu.be/HiyLP1DT8Ek

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