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【連載】オ客ハ読ムナ。/第7回

<毎週土曜日連載>




ONE PIECEに学ぶ~バンドを売るな、バンド活動のストーリーを売れ~

今日は「モノを売るな、ストーリーを売れ」という、ひと昔前のビジネス本などに書かれていそうなお話。

そう。

人はモノを買っているんじゃないんです。
ストーリーを買っているんです。

みたいなやつ。

わかりやすいように

人気漫画『ONE PIECE』のストーリーを引き合いにして進めていきます。

題して

「ONE PIECEに学ぶ~バンドを売るな、バンド活動のストーリーを売れ~」

みたいな。

今回のは前回と違って「オ客ハ読ムナ。」です。

そして今回は「ONE PIECEヲ読ンダコトナイ人ハ読ムナ。」

ONE PIECEのストーリーをおおまかでも知っている前提なんで

ONE PIECEを知らない人はすまん。

▼ストーリーの設計図

おおまかな枠組みを考えてみる

さてさて

まずは、実際にONE PIECEを参考にしながらストーリーの枠組みを分析/考えてみましょう。

魅力的なお話というのは、おおまかに3つの要素で成り立っています。

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①主人公の長期的な目標(最終目標)
②シーズン毎の短期的な目標
③信念や理念

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この3つの要素が、わかりやすく提示できるとスムーズです。

この3つの要素がうまく機能すると、放っておいてもストーリーが転がっていきます。

ただ、この3つがゴチャゴチャになっているケースも多い。

まずはこの3つをきちんと把握して、区別して、きちんと機能するようにすすめていくのが大切です。

以下、簡単に説明してみます。

▼ ①長期的目標

ONE PIECE のような冒険活劇には、主人公の目的があります。

これを成し遂げるために物語が進んでいくという物語のキーになる「大きな目標」また「最終的な目標」。

ONE PIECE における主人公 ルフィ の最終的な目標は「海賊王に俺はなる!」です。

うむ。

なんと、わかりやすい。

ややこしい目標だと読者が混乱するので、シンプルなのがいいですね。

すばらしい。

ルフィは、海賊王になるために仲間とがんばる。

これが物語の大筋になります。

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長期的目標 →「海賊王になりたい」

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▼ ②短期的目標

とはいえ「海賊王に俺はなる!」と言うだけで、フーシャ村でずっとのんびり過ごしていたら物語は進みません。

物語が先に転がっていくためには「長期的な目標」を叶えるための「小さな目標」、「短期的な目標」が必要になります。

「①長期的な目標」を叶えるために、まずは「②短期的な目標」を叶える。

「②短期的な目標」をたくさん積み重ねていって、いつか「①長期的な目標」を叶える。

大ボスを倒す前に、中ボスをガンガン倒していく!…そんなイメージです。

シーズンごとに「②短期的な目標」はもちろん変わります

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シーズンごとの短期的目標 →

「仲間を増やす」
「旅の準備をする」
「イーストブルーを抜けてグランドラインを目指す」

など

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▼ ③活動してくうえで信念や理念

さて。

①と②の目標も大事なのですが
実は一番大事なのが、この ③ 信念や理念。

会社で言えば「経営理念」にあたるもの。

これがないと例えどんなに立派な目標があってもすべてがブレてしまいます。

ルフィの信念は、少年漫画的すごくシンプルにわかりやすいです。

「とにかく仲間を大切にする」

物語中、自分の信念をまげてまでルフィは目標を達成したいとは思っていません。

「仲間達と一緒でないと目的を達成することに意味はない」と彼は考えているはずです。

なんと青臭い。

なんとガキっぽい。

でも、それが素敵で読者の心を打つわけです。

だからある意味で「海賊王になる」という最終的な目標よりも、
信念をつらぬくことの方がルフィにとっては大切なことだし、
読者にとっても大切なことなのかもしれません。

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信念→

「仲間を大切にする」
「仲間の夢を尊重する」
「海賊の誇りを大切にする」

など

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以上のことを簡単な図にしてみました。

左からスタートで、右側がゴール

「③信念」をもって「①長期的な目標」を達成するために「②短期的な小さな目標」を目指していく

というのが大まかな流れになります。

さて、この図を参考に、実際に物語を楽しんでいる読者の気持ちも考えてみましょう。

人に楽しんでもらうための物語なので、読者の目線を考えることもすごく大事です。

スタートの時点

物語のはじまりはすごく大切です。

ここで読者に色々なことを伝えなくてはいけません。

最初に提示しなければいけない要素は「物語の世界観」です。

例えば

①主人公の目的
②キャラ設定
③後に回収するための伏線

などでしょうか。

これを上手く提示できれば、

「お?なんだか面白そうだぞ?」

と物語に読者を引き込むことができます。

ツカミってやつですね。

これを失敗すると、

「面白くなさそう…」

といきなり読んでもらえなくなります。

逆に言えば、ツカミさえ上手くいけば、最初の数話は中身が薄くても楽しみに読んでもらえるはずです(笑)。

ってなわけで、物語の冒頭、かなり重要。

▼続いていくエピソード

物語の冒頭から、最初の小さなエピソードがはじまり

最初の ②短期的な目標 を叶えることができたとします。

その頃には、

物語の世界観も主要キャラの設定も、きっと読者に伝わっているかと思います。

そして、満を持して次のエピソードに進んでいくのですが、ここで注意。

各キャラの個性も確立しだして、どんどん魅力的になる反面

物語が複雑になりだして、間延びしたり、ダレるのもこの頃です。

物語がダレないように

●主人公の新しい目的をわかりやすく提示したり
●新キャラを登場させたり
●最初にはった伏線を回収したり

と、とにかく面白く読んでもらうために、色んな工夫も必要になってくる大変な時期です。

単行本でまとめて読むとすごく面白いけど

週刊連載で毎週ちょっとづつ読んでいると間延びした印象になってしまったり

…なんてジレンマが起きるのも、たぶんこの頃。

これをひたすら繰り返して、最終的な長期目標に主人公達が近づいていくのが長期連載のストーリー漫画だと思います。

すごく大変。

最初の図の下に「お客さんの目線」を書き入れた図が以下になります。

どうでしょうか?

意味わかりますかね?

さてさて。

これをバンドのストーリー作りに応用するわけですが

僕がでっちあげたこの図だけで、なんとなくストーリーの流れが理解できる頭の良いあなたならもう後は簡単。

自分のバンド(または個人)に当てはまる

①長期的な目標
②シーズン毎の短期的な目標
③活動してくうえで信念や理念

の3つを考えて、図にそのまま当てはめて考えていけば、バンドの大まかのストーリーが見えてくるかと思います。

例えばこんな感じ

はい。

けっこう、そのまんま使いまわせます。

これはあくまで例なのでね。

長期的目標を「売れたい/デビューしたい」みたいなわかりやすいものにしてみましたが、

これが例えば

「健康に死ぬまでライブハウスで歌い続ける」

みたいな最終目標でも良いと思うんです。

別に売れるためだけにやるのがバンドじゃないですから。

かなり長くなってしまったので、今週はここまで。

来週はもう少し具体的に「バンドのストーリー」作りのことや、

実際に活動しているバンドを例にあげたりして、色々と書いてみようと思います。

それでは世界が終わらなければ、See you next week.

↓ちなみに本日の内容は2018年のツイートからでした

The denkibran(Vo./Gt.)&南堀江kanve(ブッカー)/倉坂直樹

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The denkibran/今日の1曲

https://youtu.be/HPf03ZY4nJc

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