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【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第43回

<毎週日曜日連載>




理想の上司を考察する

おはようございます。ファイアーループの上司、足立です。上司の皆さん、元気ですかー!僕は元気です!

今日は「理想の上司」の話をしようと思います。上司のみならず、子供のいる人とか、バンドで言えばバンマスですね、さいきんあんまり「バンマス」って言わないみたいですが、なんしか「組織を取りまとめる人」の心構えについて語ってみましょう。まとめてますかー!

結論から言うと、上司というより人間に必要なのは「相手に対する敬意」です。誰でも彼でも尊敬しろ、尊重しろという意味ではありません。相手をバカだと思わないことが大事です。バカだと思ってるヤツがミスると腹が立つし、バカだと思ってるヤツに指摘されたらムカつきます。バカだと思ってるやつが勉強しないのを見るととことんバカに見えてきますよね。バカって言い過ぎですね。すみません。でもいいんです。僕はバカな人なんてそうそういないと思っているから大丈夫です。とにかく、怒ってもしゃーない。

だってね、人間一人ひとりが持ってる情報量ってめちゃめちゃ多いですよ?今まで見てきた景色とか、関わってきた人とか聞いた話とか、読んだ本とか漫画とか、僕が持ってない情報を大っ量に持っているのです。ペタバイト級に持っています。少なくともその情報に対する敬意は持つべきだし、「べき」と言うのもおこがましい。自分は世の中より未熟であり、世の中にはたくさん賢い人がいて、自分の知らないことを知っている人がたくさんいるのです。そんな人を、なんか自分の思ってる感じと違うからって「バカ」だと一笑に付すのは思考停止でしかない。謙虚とも少し違います。近いのは「無知の知」ってやつかな。自分が物を知らないということを認識して、初めて「知性」となる。こんな解釈でいいです。

上で挙げた「バカだと思ってるヤツがミスると腹が立つ」このケースはミスる原因に興味がない状態です。単に自分の説明が上手くなかったのかもしれないし、彼は説明書を字面で追っても理解できないタイプかも知れないし、実際に手を動かしたことしか覚えられない性質かもしれない。やる気がないなら何故やる気がないのか探り当てて対策すべきです。しかし興味を「持たせたり」理解「させたり」やる気を「出させる」ためには、それこそ数多のトライアンドエラーがあって当たり前です。誰にでも通用する方法なんかあるわけないのです。

そして大事なことですが、人を変えるということは果てしなく困難な長い道のりです。そんなのより部下の話に耳を傾けて謎を解いたほうが100倍ラクです。おすすめです。

ひとつ、具体的な「上司の有るべき姿」を例に出してみましょう。こういうのはだいたい逆の「ダメな上司」から逆算していくのが分かりやすいです。多方面・多ジャンルからよく聞く類の愚痴ですが、僕なりに法則を見つけたのでご査収お願いします。今回の例はわかりやすく「なんかイヤなライブハウスの店長」でいきますね。バンド活動や他の組織にも当てはまる話だと思うので、ぜひ参考にしてみてください。

・音響や機材のことを全く知らないのに、PA(部下)に「ボーカルをもっと大きく出せ」と怒る

「音響や機材のことを全く知らない」が問題なのではありません。それに対して勉強する気がない、これも問題ではありません。知ってた方が良いけどね。じゃあボーカルをもっと大きく出せと言うのが良くないのでしょうか?残念。それも違います。つまり「怒る」がダメなんでしょ?間違ってないけど、そこも根本的な問題ではありません。え、じゃあ一体何なの!?答えは「想像力の無さ」!

ではまずはじめに「怒る」について考えてみましょう。なんで店長は怒ったんでしょうか。PAヘタクソだと思ってるからです。でもヘタだって怒ったって次から上手くなるわけないですから怒っても仕方ないです。練習してないからヘタなのか、理解が浅いからヘタなのか、とにかく「ヘタ」に対して怒るのは建設的ではありません。何度も言われてるのに努力しないなら怒られても仕方ないんでしょうか。彼を切って他を雇うべきでしょうか。それも違います。上手くないなら、まずは上手くならない理由や努力できない理由に興味を持つべきなのです。「バンドあるある」でもあります。

そもそも、ボーカルが思ったより出てないのは何か理由がある「はず」ではないです。何か理由がある「のか」と疑問に思うスタンスが必要です。PAがヘタなのではなくて、もしかすると最近はボーカルがあまりデカくないのがウケてるのか?とは考えなかったんでしょうか。

まだまだ可能性はあります。機材の性能が足りない可能性もあるし、部屋の鳴り方もあります。バンドの演奏が未熟だからかもしれないし、ボーカリストがすごく声が小さいのかもしれない。PAからしたら「音響のこと何もわからんくせに、このくそ店長」ってなる。そもそもバンドが「あんまりボーカルを前に出し過ぎないでください」ってリハで言ってたのかもしれない。本番だけ来てなんやねんあのオッサン。こんなことでは心の壁は分厚くなる一方ではありませんか。

もしかしたら「ボーカルが小さい」はビンゴで、スピーカーなどの音響機材が壊れてるのかもしれません。でも、その店長は以前に「スピーカー壊れました」って報告を受けたときにイヤな顔してないですか?「なんで壊したんだ!予算無いのに!」とか怒ったことはないですか?(これたまに愚痴で聞きます)だから報告するのがイヤになるんです。しょっちゅう壊れるから怒る?じゃあしょっちゅう壊れる原因はなんなのだ。「ボーカルが小さい」だけでも、可能性なんか山ほどある。その可能性が「ある可能性」を加味していないのがこの店長なんです。これを「想像力のない」と表現します。

ライブハウスのダメ店長を例に書いてみましたが、これはどんな場面にも当てはまるケースだと思います。しかし、だからと言っていちいち何かあるたびこれだけ想像力を働かせていては身が持たないし、これでは常に「うーんうーん」って悩んでハッキリ物事を言わない、頼りない感じの人です。怒らないため、嫌われないため、ではなく、組織が良くなるために「考えるべき」ですし、悩むより早く「俺はぜんぜんわかんないから教えて!」ってスタンスでも基本的には大丈夫なんです。「理想の上司」になんてなれるかわかんないですが、ひとりひとりに敬意を持っていればこういったエラーは無くなっていきます。上司に限らず、バンマスに限らず、人が人と付き合うときに大事な考え方なのではないでしょうか。

さて、架空の人物とは言えここまで店長をコケ下ろしてきましたが、書いているうちに気付きました。めっちゃブーメランです。突き刺さってます。僕も「なんでこの店長が怒ったのか」に興味を持ててないじゃん。ちょっとバカだと思ってんじゃん。「すぐ人のことをバカだと思うコイツ」のことバカだと思ってんじゃん。で、嫌いだから想像しようとしてないやん。あはははダメだ。やっぱり仲良くするのが大事ですね!人のこと嫌いにならないのが大事!うん、OK、楽しくお酒を飲みましょう。今回のコラム無し無し!これにて終了!読んでくれてゴメンね!明日からちゃんとやります!皆さんもちゃんとしてください。ほなまた来週!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志

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プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

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