【連載】ミューラビ倉田のラビッツボックス/第22回

<代打的不定期連載>
ボクがバンドを辞めた理由
おはようございます!
ミュージックラビッツ編集長、倉田航仁郎(クラタ コージロー)です。
とあるバンドさんたちのご助言をきっかけに、ボクの考えやメディアにかける思い、アーティストさんに対して感じることなどを運営者目線で発信する休載時の代打的不定期連載。
本日は、現在音楽活動に集中するべく長期休載中のDr.FOOL( @Dr_FOOL_ )とハヤシライフ( @hayashilife884 )のベーシスト、新田万博さん( @nitta_expo)の連載『新田概論(仮)』の代打です。
万博さんの連載は以下にまとまっているので、ぜひご覧ください↓
さて今回は、ボクがバンドマンを辞めた理由についてのお話。
たいそうなことはありません。
ただただ続けられなかったから。
ただそれだけです。
これを書いているまさに今、あまり精神的によろしくないというか、ちょっと煮詰まってる状態なので、あまりポジティブな思考にならなくて、どう書いてもネガティブな感じになってしまうから、もう諦めてそのまま書いてみることにしました。
お許しを。
高校の吹奏楽部で音楽に触れ、音楽の専門学校でバンド一色になってからというもの、ずっとバンドをやってました。途中で音楽を聴くのも嫌になった時期もあったりして途切れ途切れではあるけれど、いろんなバンドに参加してずっと音楽に浸ってきました。
そんなボクがプレイヤーを諦めたのは10年くらい前だと思います。
そのとき組んでたバンドが解散になって、というか、ゴタゴタして離別したから解散ライブとかそんなんもないままに空中分解した感じの幕引きでした。
で、改めて考えてみたらこれまでのバンドも全部、解散が突然やってきてその場で「はい終了」となるか、自然消滅するかしかないなって。
しかも解散するのは一瞬なのに、そこで揉めて結局決別するから、これまで「一緒にバンドやって今も仲良しですー」って人が皆無で。
ボクが悪いのか、そういう巡り合わせなのか、運がないのかわかりませんが、ボクはバンドをしたらダメなんだなってそのとき思いました。
だからプレイヤーを離れて、見る側に移行したわけです。
別に上手いわけでもないからね。
そうしたトラウマを押して、最近気持ち新たに参加したバンドも、やっぱり同じように決別したのが決定打となりました。
時間が解決するものでも、メンバーが変わったらいいものでもないんだなって改めて思った。
でもね。
バンドは好きなんです。
バンドっていう集まりがすごく好き。
やってた時は楽しかったし、やっぱり満足感もあった。
あのときのメンバー同士の笑顔に嘘はないと信じたい。
バンドって素晴らしい。
なのでボクは、「楽しそうに活動しているバンドが好き」って言うんです。
これは紛れもなく本心。
正直楽しそうに活動してる人たちがうらやましいってのもあるけれど、楽しいってバンドの本質だって思ってるから。
だからこそひとつでも多くのバンドが少しでも楽しく活動を続けてもらえるような場所を提供したいという意味でも、ミューラビをやってます。
ボクみたいな人を減らすことはできないかもしれないけれど、でもバンドとして順調に活動して行けていれば、問題は少なくなるかなって思ったりしているので。
ボクがそこにいなくてもいいから、世の中からバンドがなくならないで欲しい。
最近シンガーがメインストリームになっている流れが音楽業界にはあって、バンドってちょっと古いものみたいな扱いを受けがちなんですけれど、だからこそバンドという文化をもっと広めたいんです。
たまたま集まったメンバーによって一瞬の輝きを放つ、個の集合体。
個人の才能と感性が入り混じって、そのメンバーでしか出せない色を見せてくれる集団。
明日には解散してしまってるかもしれない。
見るのは今しかないかもしれない。
逆にずっとずっと活動してどんどん進化するかもしれない。
いろんな輝きを放つかもしれない。
素晴らしいと思うんです。バンドって。
そう思ってます。
だからボクはバンドをこれからも応援します。
世の中の人たちが「バンドってかっこいい!」って思うような、かっこよさに気づくような、そんな世界になりますように。
暗い話をつらつらと失礼いたしました。
—–✂︎—–✂︎—–こぼれ話—–✂︎—–✂︎—–
そんなボクに「気楽にバンド楽しみましょうよ!ベース復活してください!楽しかったら継続、楽しくなかったら解散。それでいいじゃないですか!」って優しく包み込むように声をかけてくれた人がいて、ボクの過去も正直にお話ししたけど、それでも「気楽に楽しもう!バンドってそんな気楽なもんです!」って言ってくださったので、今ちょっと具体的に動き出す方向になっています。
またベース弾くかも。
次は、次こそは楽しくバンドができたらいいな。
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というわけで、今回はここまで。
ではまた!
ミュージックラビッツ編集長/倉田航仁郎
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プロフィール

京都在住のフリーライター兼ディレクター。元バンドマン(ベース/ドラム)。お酒はビールと日本酒が好き。自分が楽しいと思うこと、周りが楽しいと思うことを追求していきたい。40代目前にしてもなおラーメン大好きぽっちゃり系。