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【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第39回

<毎週日曜日連載>




物の「仕組み」に興味を持とう

恐らく皆さんもそうだと思うんですが、まじでヒマな時間が多いんですよ。ヒマな時間は何をやりますか?バンドマンなら曲を作る。うーんイイですね!でも、なにかインプットが無いと曲を作るのも一苦労。僕も昔、いっぱい曲を書いていた時は「とにかくインプットを」って京都の街をウロウロ散歩しておりましたが(範囲は狭い。徘徊ともいう)このご時世、あんまり無暗に出歩くのもなんかアレなので「インプット」と称して映画とかドラマとかアニメとか見まくってゲームばっかりしているそこのアナタ!OKそれも正解です。正解ですが、折角なので「インプットの毛穴」を開くことを意識しましょう。ボケーっと消化していてはダメだよ!

僕はいま、ヒマを持て余して色んな勉強をしています。とはいっても、本当に、全く、何もやることないかっていうと僕はライブハウスの店長ですのでそこそこやることはあります。シフト組んだり修理したり何かを決めたり教えたり、トラブル対処したりお金のことを考えたりする仕事はポストコロナ時代の8割くらいは戻ってきました。が、周知のとおり今はイベントが少ないので、僕のPAの出番が極端に少なくなっている。そこで「広く浅くいろいろ勉強する」という方針で今は日々をのんびり過ごしています。

もう認めてしまいますが、僕はけっこうオタクです。ただ、オタクといっても色んな種類があるようで、ひとつのコンテンツやカテゴリを深く掘り進めるのが僕の思う「オタク」だったのですが、世間ではちょっと違うみたい。僕は傍から見れば「機械オタク」「パソコンオタク」らしいです。ただ、本っ当に僕は機械のこともパソコンのことも全然分かってないので「自分は機械オタクだ、パソコンオタクだ」というのもおこがましい。恐れ多いです。「機械とか好きなおじさん」くらいで勘弁してください。ちょうどソコらへんが腑に落ちます。ていうか、仕組みが好き。仕組みオタク?大まかな仕組みが分かると今まで乱雑に散らばっていた知識やアイデアが突然ぜんぶ繋がったりして、それを「理解」というのでしょうか、これがものすごく面白いし、気分がパーッと晴れるので大好きです。この嬉しさはぜひ身近な人にも知ってもらいたいと思います。あーわかった、僕はあれです。「サクっと理解オタク」だね!良いように言い過ぎかなあ

今日は「ハードディスクの仕組み」をうっすら勉強しました。今まで「なんか円盤みたいなのが回ってる?」「レコードみたいな仕組み?」「磁気ディスク?」で「沢山データが入るけど、SSDより遅いモノ」くらいの認識だったんですが、事例も兼ねてちょっと具体的なお話をしましょう。

コロナが始まって、必要に迫られて始まった「無観客配信」ですが、今や「有観客(ヘンな言葉…)かつ配信あり」が定番になっていき、平行してライブ映像を収録・公開したいわゆる「アーカイブ」というものにも価値が認められるようになりました。この「ライブを収録した映像データ」はとっても貴重で、撮り直しが絶対に効かないという意味では取り扱いが相当ヤバいです。データの保管方法もそうなんですが、何はともあれ「録画失敗」がアカン。取り返しがつかない。でも人間だから。ちょこちょこ録画ボタンを押し忘れたり、録画停止ボタンを押さずにパソコンを落としてしまったり(←録画ファイルが壊れる)してきました。ほんとすみません。僕も野中もそこらへんポンコツなんです。「配信だけは!配信だけは確実にやらなきゃ!!」っていうところに脳を食われすぎるんですよね。それ以外でもPAはライブ開始時に考えることがすごく多いですから、たまに失敗してしまう。でも「ごめん!録画失敗してたからもう一回、同じライブやって!」なんてぜったい無理。

なので、それを防止するために次に思いつくのは「もういっこパソコンを置いて、予備の録画をする」です。録画を失敗しても、予備録画さえ何かしらで録れてさえいれば後の編集で必要な部分を切り取るだけです。コレもぶっちゃけそうとう面倒くさいのですが、「どこにも録れてない」よりは100億倍マシですよね。で、その録画先は?そう!ハードディスク。今どき安くて超大容量!mp4くらいなら、めっちゃめちゃ入る!一択ね!?

さて、ウチは録画先のハードディスクに「NAS(なす)」というものを使っています。これは、例えばウチにある6台以上のどのパソコンからでも(いつでも、頑張れば自宅からでも)そのデータにアクセスできるという言わば「共用ハードディスク」です。ほんと便利なのでコロナ前から事務用に使っていたのですが、このたび録画先のハードディスクとしてこのNASをもう1つ導入しました。2万円ちょいです。うーん安い!で、ホンチャンの録画も予備の録画もNASに突っ込んどきゃいいじゃん!うほほほめちゃめちゃ便利!スタジオの受付でヒマな時に見たり、編集したりアップロードしたりできんじゃん!?最強!

と思うじゃないですか。残念!NASが思ったように動かない。録画がたまに「プツ」とかノイズを出したりコマ落ちしたりする。マジで原因がわからん。NASとかハードディスクの速度が足りないの?いやいや録画ファイルなんて彼らのMAX転送速度から見たら小指の先くらいなもんやで?いやそれは言い過ぎなのか?それともLANの速度問題?いや恐らくそんなことはない1000base-tのcat6だ、(2つのパソコンで映像と音声をLANで共有させるための)NDIが帯域を占め過ぎている?あるいはスイッチングハブのなんしかの性能の問題?VLAN?QoS?ルーターの性能?まじでわかんない!また悩みと勉強の始まりです。でもいいんです。おもしろいからね!

話はここでちょっと戻って、ハードディスクの構造の話をしましょう。ぺらっとネットで調べました。で、わかりましたよ!ぺらっと調べただけでわかった!ハードディスクっていうのは、超簡単に言えばやっぱレコードみたいなもんなんです。円盤がぐるぐる回って、円盤に書いてあるデータにアクセスするために磁気ヘッド(レコードで言う針)がそこを正確に狙う!そのヘッドを介して、円盤の中のデータを読んだり「書いたり」するんですね。つまり!です!

ハードディスクは、複数のファイルを「同時に」書き込むのが超苦手なのです!!レジ1個しかないコンビニみたいなもんなのです!

これを回避するために色んな技術があるようなのですが、そもそも苦手なんですから、まずは無理させない方がいいです。単体のファイルなら10秒で1ギガくらい読んだり書いたりできるんですが、再生とか録画みたいにリアルタイム絶対!みたいなヤツが2つ以上同時に出入りすると「ちょちょちょーい!待って!!並んで!!」ってパニくる、大したデータ量でなくても急かされるとパニくる、それが「プチ」とかのノイズになったりする。なるほど!!じゃあ予備の録画先はNASとは別のハードディスクにしたらいいんだ!これで万事解決しました!!あーすっきり!!

たとえばこれが「仕組みを知ることによる理解」です。これもう僕、一生忘れないと思いますし、なんらかのシステムを新しく組む際、二度と同じ過ちを犯さないでしょう。自他ともに認める「記憶力がニワトリ並み」な僕ですらこれには自信があります。絶対忘れません。「理解する」っていうことはそれくらい脳に対して強固に、深く刻み込まれるのです。また機会があればもう少し掘って、もう少し理解を深めればいいのです。こういうのをすっ飛ばして「ハードディスクには2つ以上、同時に録画ファイルを書き込んではいけない」とだけ言われたとしましょう。ずっと覚えてますか?うっかりしないですか?間違えないですか?上澄みだけ、言葉だけ記憶してもそれはすぐどっかに行ってしまいます。だから、仕組みを知る→理解する、を推奨するわけです。

子供の頃は歴史の勉強なんて単なる暗記だと思って苦手でしたが、政治の流れとかその頃の経済状況とか物流とか疫病とか民意とか、いろんな理由があって時代が動いたということを「理解」すればもっとラクに面白く勉強出来たに違いないし、今でも忘れてないんじゃないかな。昔に読んだマンガのストーリーをいつまでも覚えてるみたいに歴史の勉強もできていたら俺ももうちょっと賢かったのにと少し後悔しますが、今さら後悔していても仕方ないので次の代(息子とか若い人)にはコツくらいは教えてあげようと思っています。全てのことには仕組みがあって要因があって結果がある、そうやって全体の構造が見えてくると、どんなことでも面白く簡単に理解できます。機械のことも、パソコンのことも、音楽のことも音のことも売れる売れないも、商売のことも政治のことも、ぜんぶこれで通用すると思っています。だから勉強は面白い。折角時間があるんだから、今のうちにどんどん脳みそを使っていこうと思っています。ではまた来週!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志

プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

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