1. HOME
  2. ブログ
  3. 【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第35回

【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第35回

<毎週日曜日連載>




またパソコンで苦労しているのか

おはようございます。足立です。最近またネットとかパソコンのこととかで苦労しています。コロナが始まる前まではパソコンなんて必要最低限のスペックでいいじゃんって思っていたんですが、最近はほんとうに高性能なパソコンが必要になってきました。去年の7月とかヒマすぎて、CGの勉強でもしようかと思ってたくらいですからね!でも、もうやめました。僕がCG作れたって仕方がない。CGを作れる人と友達になったほうがぜったい良いです。でも、全く知らなかったらそんな人と友達になれないから、また広く浅く勉強する日々が続いております。

いま悩んでいるのはリレー配信です。遠方のライブハウスとウチの配信を繋げて、現場のお客さんには遠方のライブハウスの生配信を見る、「バーチャル対バン」「リモート対バン」とでも申しましょうか、これテストしたらすごい面白かったので、ぜひ自前でシステムを作り上げたいと頑張っていたんです。で、これがバカみたいにCPUを食う。ウチにあるパソコンのなかでいちばんマシなやつを配信に使っているのですが、「マシ」といっても第7世代のi3、もうはっきり言ってぜんぜん使い物にならない。ブラウザ(Google Chrome)立ち上げただけで「うーんパンパンっす!」って言ってくるのでね、配信が始まったら怖くてマウスに触れない、おっかなびっくりというやつです。去年の暮れにグラフィックボードを買ったのでちょっとマシになりましたが、やっぱりすごく頼りない。動作はサクサクしてるんだけどねえ。

で、新しいパソコンを買うか、新しいCPUに乗せ換えるか、なんて考えたんですが、ここでまた一つ問題があります。「ウチだけがよくてもダメ」。特に今回の取り組みはライブハウスとライブハウスの映像をインターネットを介して渡しあおうというヤツなので、相手のパソコンのスペックも気にしないといけないのです。ゴリッゴリの高性能なパソコンを持ってないと一緒にできないよ!なんていうのは参加者を選んでしまうじゃないですか。だから、できる限り弱いパソコンで頑張ってみるっていうのも大事なんですね。

これは任天堂のやり方からも学べる経営哲学でもあります。例えばニンテンドースイッチ。今の据え置き型のゲーム機の中ではかなりスペックが低いんです。プレステとかXBOXの新しい奴と比べるとだいぶ貧弱です。これは任天堂の技術力がないからではなくて、ゲームを開発しやすいようにしているんです。グラフィックが売りのゲーム機のゲームを作ろうと思うと、すごくお金がかかります。どんなにたくさんお金がかかっても小学生に「クソゲーだ」って投げられてしまうのがゲームですから、生産コストなんて安いほうがいいんです。そういうプラットフォームを用意することで、どんどんおもしろいアイデアを出してもらおうぜ!で、ゲーム業界を盛り上げようぜ!というのが任天堂の目論見なんです(たぶん)。そう考えると息の長かったゲームボーイなんて完ぺきではないでしょうか。なんせ白黒画面の超低解像度ですから開発費なんて今に比べたらちょちょいです。その中で色んなアイデアが実現し、世にはなたれ、名作が生まれていったのではないでしょうか。

若い頃の僕はとにかく「ファイアーループが良い」って言われたくてさんざん店にオモシロを突っ込んでいました。「ファイアーループすげえ」「だからあそこでライブやりたい」「だからあそこで見たい」「あそこで見たいお客さんが多いからファイアーループでやる」っていうサイクルだとライブハウスビジネスを捉えていたんです。言い換えれば、ほかのお店からバンドやお客さんを奪う取り組み、もっと言えば囲い込みに近い考え方だったのかと思います。もちろん企業努力として恥ずべきことではないのですが、その落としどころが「数の限られているパイをどれだけたくさん取れるか」に終始していたように思います。

今はすっかり落ち着きました。落ち着いたと言うより、ちょっとは視野が広がったという感じですね。当時から「ファイアーループがいちばんやりやすい!」と言われても心配が頭を過っておりました。「ウチに出続けていたら、他で通用しないバンドになってしまうのではないか…」と。さすがにそれは心配しすぎだったのですが、僕らがとにかく今やるべきことは奪い合いではなく囲い込みでもなくパイを増やすことなのです。ライブハウスや音楽業界を盛り上げていけば結局のところ若いころの僕が求めていた状態にもいちばん近いですし、お金も稼げるかもしれません。

元気にやってればそのうちみんな気付くと思います。ライブがいちばん面白くてかっこいいということにです。去年から色々面白いものを見てきましたが、今は確信に変わっています。音楽をやる人もかっこいいし、音楽を見に来る人もかっこいい。大昔からそうだったんです。毎日考えています。そんな時代に早く行きつくには色んなことを知って、いろんな面白いことができるスキルを身に着けて、これや!思ったらドーン行くのがイイんです。最後ごまかしましたね!ではまた来週!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志

プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

過去の連載記事




関連記事