1. HOME
  2. ブログ
  3. 【ライブレポ】ソライロシアン/待望の大阪遠征で刻む魂の爪痕

【ライブレポ】ソライロシアン/待望の大阪遠征で刻む魂の爪痕

4月11日(日)に、大阪にあるライブハウス戦国大統領(@midorisengoku)にて開催された、『THE SPECTARZ×戦国大統領 pre. OVER HEART vol.1』。地元関西を拠点に活動する、パンクやハードコアをメインにしたアーティストが目白押しだったこのイベントから、今回は東京からの遠征組として出演したソライロシアンのライブをレポートする。

ストレートで聴きやすいロックが一般的となった最近の流行とは少し異なり、激しさを武器にしたイベントということもあって観客のテンションも相当なものだった。そんな熱量も感じていただけると嬉しい。

激しさを詰め込んだイベント

THE SPECTARZ レコ発GIGとして開催されたこの日、戦国大統領には、関西を拠点に活動するパンク、ハードコアを軸としたアーティストたちが顔を揃えた。

ノスタルジックを纏ったメロディックロックステージ

格闘技の入場コールのようなバンド紹介に続き、暗転の中で青い光に照らされたメンバーを包むように流れる、水を彷彿とさせる壮大なピアノサウンドSEをバックに板付きでセッティングを終えたソライロシアン

SEの終わりとともに、空間系エフェクターを効かせた幻想的なギターにボーカルが重なり、ベースとドラムが合流して、1曲目 “ レイン ” からソライロシアンのステージが開幕する。

ミディアムロックに和の心を感じるメロディが乗り、切ない歌詞が踊る。歪んだベースの音色とタイトなドラムが全体を引き締め、広がりのあるギターサウンドが奥行きを演出する1曲だ。

そのまま2曲目“刹那”へと続く。
“レイン”とは対照的なアッパーチューンで、会場を揺さぶる。時折客席との絡みを見せるわたなべ(Ba.)によって全体のボルテージが高まり、それに呼応するようにバンドのテンションが上昇気流に乗るようだ。

「こんばんは。東京から来ましたソライロシアンです!会いたかったぜ!」

シアン(Vo./Gt.)の柔和で優しいMCを受けて拍手が起こる。

シアン「やっと会えたね」
わたなべ「やっと会えたねって怖ぇわ!笑」

そんなやりとりに客席からは笑いが溢れつつ「いっぱい聴いて欲しいから、あんまり喋んないでやっちゃうね!」という言葉とともに始まった3曲目 “ Empty ” 。

食い気味のリズムで牽引するファズの効いたベースラインに力強いドラムが絡み合うようにボトムから突き上げ、身体の内側から湧き上がる気持ちを抑えられなくなる楽曲だ。

曲が終わり、わたなべが客席に向かって

「俺知ってるからね!大阪そんなもんじゃないでしょ!?俺知ってるからね!!」

と煽り、4曲目“インディゴブルー”へと繋ぐ。

歌謡テイストの儚くも力強いメロディラインがミディアムテンポの激しいロックサウンドと合わさることで、吉井和哉を彷彿とさせる和製ロックの新たな扉を開いてくれるようだった。

さらに、わたなべから

「俺が想像してた大阪とちょっと違うんだけどさ、みんなおとなしすぎない?モッシュしちゃおう!」

という声から始まった5曲目 “ カゲロウ ” は、激しいドラムから流れ込む1曲で、モッシュやヘドバンがしたくなるようなリズムとギターリフが印象的だった。それでいて聴かせるメロディが根底にあるあたり、ソライロシアンの強みと言える個性だろう。

「最後さ、最高に盛り上がる曲持ってきたからみんなで盛り上げていこう!最後のスペクターズまで繋げたいからさ!」

こうした始まった6曲目 “ ミチシルベ ” 。ギターを置いてボーカルに徹したシアンが拳を突き上げ、客席を煽る姿が、疾走感のある楽曲と合わさって会場のボルテージが最高潮に達した。

こうして、ソライロシアンの大阪遠征は幕を閉じる。

大阪に大きな爪痕を残した東京勢の底力

決して広いとは言えない会場の中にいる多くの観客の心をガッチリと掴み、東京からの遠征とは思えないほどの一体感を生み出す。

個々の高い技術力と、観客を煽るパフォーマンス力、笑いを挟むMC力は、これまで培ってきたそれぞれの経験値を物語っているようだ。また、どこか懐かしさを感じさせてくれる楽曲が最近の潮流とは少し異なるジャンルに属していることからも、他の対バンとは一線を画した立ち位置で個性を発揮する。こうした燻銀な音楽性も多くの人の心に届くことだろう。

また、バンドとしての仲の良さも滲み出すアットホームな雰囲気も、楽曲との対比が見られて非常に温かい気持ちにさせてくれる。

社会人バンドとしての高みを目指すという彼らの思いを体現するライブは、これからも進化を続ける。ぜひ、ソライロシアンの今後に注目していてほしい。

SET LIST

<2021年4月11日/THE SPECTARZ×戦国大統領 pre. OVER HEART vol.1>

  1. レイン
  2. 刹那
  3. Empty
  4. インディゴブルー
  5. カゲロウ
  6. ミチシルベ

アーティスト情報

(Photo & Text by 倉田航仁郎

関連記事