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【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第31回

<毎週日曜日連載>




なんでもビジネス的に考えてみる

おはようございます。ファイアーループの足立です。

音楽を心から愛する人たちからはそろそろ「ライブハウスのおっさんがビジネスビジネスうるさい!」ってお叱りを受けそうですが、僕まじで最近、ずーっとビジネス観点から物を考えています。しょーもないことでもビジネス的に見る癖がついています。とにかくお金が欲しいんです。すごく。でもこれだけは言っておきたいのですが、汚いお金はダメ。これはカッコつけてるとか正義マンやってるとかではなく、そうでないと続かないと信じているし、先が無いと信じているからです。お金を手に入れるためには必ず「お金を払う人」が必要なわけで、その人が損をしているようではすぐバレて終わってしまいます。バレたら閉めて、次に行きゃいいじゃん、って思ってる人はすぐお金持ちになるみたいですが、僕らライブハウスみたいに場所を決めて、でーんとしている取り組みには向きません。

最近、スマホのゲームを息子がやっているのを見て「ああこういうビジネスモデルか。イヤだなあ」なんて思うこともしばしばあります。無料のゲームって、いちいち広告がでるじゃないですか。あれがイヤなんではないですよ?無料でやらせていただいてるんですからね。広告は漏れなくウゼェですし、広告を見なきゃならない頻度が割に合わないならそのゲームをやらないだけだし、我慢してでもやりたいくらい面白かったら我慢して広告を見るか「広告無し」を買えばいいんです。

僕がいやだなあと思うのは、広告を「引き受ける」側ではなく「出す」側にすごく多いです。ちょっと列挙してみましょう。皆さんどれも一度は見たことがあると思いますが、あれは結局の所どういうことだと思いますか?僕の考察は後ほど。では見てみましょう。

①実際の内容と関係ない広告

おっさんを助けろ!な脳トレゲームと見せかけて実際はよくあるパズルゲーム、みたいなやつです。消費者庁から叱られたり禁止されてるのにぜんぜん減りません。「著しく内容と違うのはダメ」の「著しく」の部分がハッキリ定義できないので、いつまで経ってもちゃんと取り締まれない。

②消すための✖が押せない

一定時間広告を見たら、右上とかに✖印が出るじゃないですか。広告見た後にそれ押したら広告が消えて、ゲーム続行。のはずが「おっおっ押せない…!!!」✖が小さいならまだマシ、✖の中の、マジで1ドットなんじゃねえのってくらいタップ有効のポイントが設定されていない。何回AppStore開かせるねん。コレには4歳の息子もキレた!!

③だんだん広告の出る頻度が増える

これは広告を「引き受ける側」の問題ですね。最初はイイ感じなのにだんだん広告の出る頻度が増える。しまいには何かやるたびイチイチ広告が出る。ローカル局の映画かとツッコミを入れたい。これはゲーム内の経緯でもそうだし、昔ハマったゲームを久しぶりにやってみるとめったくそに広告が増えているケースもある。これにも息子はキレた。

ぱっと考えてタチの悪いのはこの3つです。③はうん、まぁ採算が合わないなら仕方なし…?として、①と②にはまじで悪意しかないじゃないですか。なんでこんなもんが堂々と蔓延ってるんでしょうか。

それは、彼ら広告を出す側が「稼げるだけ稼いで、無茶やって嫌われて、ダメになったら引き上げて、別の名前で別のことやったらイイのです」と考えているからに他なりません。自分のメーカー、ブランド名を上げていく従来通りの取り組みではない、全く別のスタンスなのです。さきほど「悪意」と申しましたが、短絡的に悪というよりは単に新しいビジネススタイルなのかもしれませんね。でももう少し掘ってみましょう。

例えば、本来のゲームはパズルゲームだったとします。しばらくして「パズルゲームをやりたい」「やってみたら面白くてハマった」という一定のダウンロード数があったとして、それはどこかで頭打ちになります。だって「パズルゲームをやりたくて」「やってみたらハマる」人はいま現在、既にそれをダウンロードしているからです。でももうちょっとそのコンテンツで稼ぎたいとき、どうやったらいいでしょうか?それは「実際の内容(ここでいうパズルゲーム)にそもそも興味のない人」で「やってみたらハマった」という人を何でもいいからとにかく地球上の無数の人たちから探すことです。そういう佇まいを見てキライになって消した人は、どうせもう課金しないだろうからお金儲けには必要ないのです。たいへん行儀が悪いですね!アンタのことだよガーデンスケイ〇!ほんとにもう、世も末か。

今も昔も宣伝は嫌われる傾向にあります。これはしゃーないです。メインのコンテンツの途中にとつぜん邪魔してくる広告が人々から喜ばれるはずがないですよね。例えば民放のCM。これは視聴者が「無料でテレビを見る代償に、仕方なく見る」物であり本来は歓迎されません。しかしながら、そのCMが面白いコンテンツであればほんの少し許されます。好きなタレントだったらもっと許されます。だから今どきはCM製作を「とにかく良いコンテンツにしようとする」。この取り組みは自然で、良心があって、素晴らしいと思います。金に物を言わせてCM枠を取ったデカイ病院が1枚ペタっと情報を載せて必要なことを言うだけ、なんてテレビCMが昔はザラにあったもんね。オッサン過ぎる発言でしたね。

つまり、でーんと構えて自分のブランドを上げたいなら宣伝は嫌われないようにしようということです。それ以上に「宣伝が面白いコンテンツになることを目指そう」という考えに至るわけです。タイミングも大事だし、でも効果的でないと広告としての意味はないし、難しいところですが、ちゃんと良心に従って考える方が結果的には勝ちます。ひと昔前のテレビCMなんてメインコンテンツより音は超デカかったし(スポンサーから番組の音量を下げろと言われてたのではないかというほど)ハラハラする瞬間にブツ切りでCMに入ったり、節操のない、行儀の悪いCMが多かったように思います。あんたのことだよ筋肉番〇!今はどうなんでしょうか。あれを踏まえて、良い方向に進化していたら嬉しいです。

ビジネスの話でもしようかと思っていたのに、「宣伝」の話だけでもえらく長くなってしまったので、今回はこれで終わりです。そろそろ「誰かが損をして、誰かが得をする」奪い合いのビジネスは終息していくのではなかろうか、いや、勝ち逃げがビジネスの必勝法になってしまうのか、そんな世の中はイヤだな、と思っているというお話でした。ではまた来週!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志

プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

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