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【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第30回

<毎週日曜日連載>




マスクが嫌いなんや

おはようございます。ファイアーループの足立です。

反社会的なタイトルですみません。ノーマスク推進派でもなんでもないです。ごく普通の人です。ただ単にマスクが嫌いマンっていうだけで、ちゃんと公共の場では鼻まで隠してマスクしてるで。と防衛線を張ったところで早速書き始めてみましょう。今回はタイトル通り、マスクが嫌いなんやというお話です。そして、それについての「前向きな」見解など。

今のこの季節は花粉症とか黄砂とかいろいろあって、別件でマスク必須な人がいっぱいいると思うんですが、僕は幸せなことにノーアレルギーマンなので基本的にずっとノーマスクマンでした。そう去年の今頃までは。しかし今は何がなんでもマスク。ほんまマスク嫌い!大嫌い!!息はしにくいし暑いし、なにより顔が見えません。そもそも僕は人の顔を覚えるのが苦手なのに、これではマジで誰の顔も覚えられないので詰んでます。声や喋り方で覚えるしかないのか、目と眉毛と髪型と、体格とか挙動とかで人を判別するしかないのか。こう書くとマスクがあってもけっこう情報量は多いはずなのでいける人はいけるんでしょうが、僕は苦手なんですってば。

僕には小さい息子がいて、彼はいま4歳です。来月からは待ちに待った幼稚園。でも子供たちは全員マスクをしています。入園式でもみんなマスクなんだろうなあ。教室でもみんなマスクして、ご飯の時にマスクを外しても対面はムリなんだろうなと考えます。ちょっと神経質かもしれないですが、4歳って人格形成にすごく大事な時期だと思うんです。三つ子の魂、百までと言うように、幼い頃にできた人としての性格、性質が大きく彼らの人生を左右すると思うんですよね。4歳になってついに「同年代の人たち」とたくさん関わるその時期にみんな顔がよくわからない、友達の素顔を知らないなんていう状況、けっこうキツいんじゃないでしょうか。相手の表情を(鼻や口も含めて)相手の顔全体の表情から読み取って、ああこの人は今イヤなんだ、この人は嬉しいんだ、悲しいんだ、そういった相手の気持ちを読みとる能力、つまり社会性が育まれる大事な大事なこの時期に周りの全員がマスクをしている。彼らは今後、どういった人生を送るんでしょうか。酸素ちょっと足りないとかもあるんじゃない?それって脳にとって大丈夫?とかさ。

なんて悲観的っぽいお話をグチグチ書いておりますが、それについていっぱい考えて、じゃあどうすればいいのかというアイデアや腑に落ちたことがあるのでやっと今回、当ブログにて「前向きな」見解を書いてみようと思った次第です。文句ばっかり言って「マスクなんかしなくていいんだよ!」なんてデカい声で言ってたってロクなことはありません。ひとまずマスクをしている時の「酸素がちょっと足りないんじゃないか問題」は、標高の高いところで生まれ育った人たちが問題なく生きてるんでまぁ大丈夫でしょう。これに関しては忘れます。

さて、マスクをして人と関わる時の例の感染対策「以外」のメリットと言いますか、社会性の育成に関するメリットを多少強引でも列挙していきましょう。まず、口や鼻が見えません。どうやって相手の感情を読み取るか、逆にどうやって自分の感情を表現したらいいでしょうか。

まずは目です。目力。眼力。眉毛と目の力が強くなります。目を見て話せとはコロナ以前から散々言われてましたが、これが上手くなると考えるとイイですね!オンライン会議は便利なので今後もしばらく定番であろうかと思うのですが、いざオンライン会議でマスクを外した時にも「眼力」がきっと物を言いますから、目で読み取り、目で訴えるのが上手になればいざマスクを外した時にもカッコよく映るはずです。むしろ今までのオンライン会議よりも信頼関係は強くなると思います。ただし余談ですが、オンライン会議で難しいのは「画面上の相手と目を合わせると、相手とは目が合わない」って点なので(※カメラは画面と別の位置にあるから)注意が必要です。これは追々テクノロジーによって改善されてほしいですね。ハーフミラーとか使ったらなんとかなるんじゃないかな?

次に、身振り手振りです。楽しいときにバンザイ、悲しいときやイヤな時にはどうやるのか僕にはあんまりその習慣がないのでぱっと思いつきませんが、頭を抱えたり両手を目の前で振ったり、アメリカ人のジェスチャーってやつですね。大げさなやつをどんどん取り入れていきましょう。もう着ぐるみ着てるときみたいな感じで行きましょう。少なくとも嬉しいとき楽しいときにバンザイしてみたら景気も良くなってきそうなので、これからはこれ採用!肝心のメリットですが、ええーと、筋肉がつきます。ていうかライブハウスで拳を上げる、拍手をする、体を揺らす、踊る、なんていう「さんざん推奨されてきたのに、ちょっと恥ずかしくて定着しなかった楽しみ方」がこれから盛り上がるのかと考えると胸アツです。拳を上げていきましょう。頭上に手を上げて大きい音で拍手しましょう。飛沫の飛びまくるコールアンドレスポンスよりは恥ずかしくないはずです。ライブハウスは暗いのです。

あとは耳の進化です。声や喋り方、声の帯域、トーン等で人を判別し、気持ちを汲み取ることが今までよりも重要になっていきますから、以前よりも人類は聴覚が発達していくのではないでしょうか。これは僕たちPAやライブハウスにとっても嬉しいことで、これからはもっと音と音楽に重きを置いてくれる世の中になっていくと思います。でも、でっかい声で喋ったり騒いだりすることがマナー違反みたいな世の中はこの先しばらく続きそうでイヤですね。

そこで最後に、これは秘密なんですが「ライブは世間からそこそこ許されている」という点がアツいです。これはどういうことかというと、ライブハウスには明確なステージと客席のラインがあって、飛沫が届くと言われている2メートル、歌う人から離れていると大丈夫という科学的な見解がありがたいということです。あんまり流行らなかったですがステージの前にアクリル板を立てたらもっと完璧で、どんなにミュージシャンが客席に向かって大声で叫ぼうが飛沫なんか客席に絶対に届きません。検温もしているし、アルコールでまめに消毒しているし、ちょっとでも体調悪い人はステージに立てません。こう考えるとライブハウスって「元気な人が目の前で、素顔で、でっかい声で歌ったり騒いだりする」のを安心して見て楽しめる随分レアな場所になりました。ビフォーコロナ時代に比べて、ライブハウスでライブを観戦するということはそういった面で希少性、つまり特別感、非日常感が上がったということです。これはライブハウス業界にとって非常にオイシイ。

いつもいつも言ってますが、ライブハウスって何十年も同じことをやって盛り上がり続けて来たとともにエンターテイメントとしては少しずつ頭打ち感が見えてきたではないですか。ぶっちゃけ、そういう状況から目を逸らせ続けてきたではないですか。せっかくこういった「世界が変わる時」に生きているのです。それにグチグチ言って以前の状況に戻ることをただ祈り続けるより、何かが変わっていくことにワクワクしていた方が良い世界になると信じています。いつになったらマスク取れるねん、マスクイヤだ!!ばっかり言ってたらダメですね。面白いこと考えて、常に面白がって生きましょう。ではまた来週!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志

プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

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