【連載】ミューラビ倉田のラビッツボックス/第3回

<代打的不定期連載>
ミューラビを立ち上げたきっかけ
おはようございます!
ミュージックラビッツ編集長、倉田航仁郎(クラタ コージロー)です。
とあるバンドさんたちのご助言をきっかけに、ボクの考えやメディアにかける思い、アーティストさんに対して感じることなどを運営者目線で発信する休載時の代打的不定期連載。
本日も、現在音楽活動に集中するべく長期休載中のDr.FOOL( @Dr_FOOL_ )とハヤシライフ( @hayashilife884 )のベーシスト、新田さん( @nitta_FOOL )の連載『新田概論(仮)』の代打です。
新田さんの連載は以下にまとまっているので、ぜひご覧ください↓
さて、第3回の今回は、ただの音楽好きライターだったボクがミュージックラビッツを立ち上げたのか。
ちょこっと語ってみようと思います!
前回お話しした通り、駆け出しの音楽ライターだったボクが音楽メディア、ヂラフマガジンさん(@am_girafe)のお仕事で、運よくライブ取材ができることになったのが2019年。実に10年以上ぶりのライブハウスでした。
忘れもしない、大阪北堀江にあるclub vijon(@clubvijon)のイベント『松藤ROCK FESTIVAL’19〜day1「松」〜』。
そのきっかけとなったのが、これより前にヂラフマガジンさんで執筆した、関西インディーズバンドをピックアップして紹介するという記事でした。
この中で紹介したのが、以下の10アーティスト。
- ネクライトーキー(@Talkie_official)
- POP ART TOWN(@PAT_JPN)
- Portoneon(@_Portoneon)
- Hakubi(@Hakubi_info)
- ロボトミートロボ(@roborobo_band)
- そこに鳴る(@sokoninaru_band)
- 感覚ピエロ(@kankakupiero)
- ドラマストア(@dramastore_)
- バニーブルース(@bunny_blues2011)
- Dr.FOOL(@Dr_FOOL_)
今でこそミューラビに掲載させていただいている、PortoneonやDr.FOOLも含まれていますが、当時のボクはただの音楽ライター。
関係性もゼロの状態でした。
そんな中、たまたまこの記事を見てくださったDr.FOOLのボーカル、シゲさん(@takumi_cipher)からTwitterのDMで、記事に取り上げたことへの感謝の言葉とライブへのお誘いをいただいたんです。
インディーズだなんだと言っても、MV公開されてて本格的に活動しているバンドさんから連絡来るなんて思ってもなかったから、本当に驚いて、ビビって、めちゃくちゃ嬉しかった……テンション爆上がりでした。
そこで、ライブ取材とインタビューをしてみたいとヂラフマガジンさんの編集長にしたら、気持ちよくオッケーをいただけたので、取材が実現したというわけですね。
生まれて初めてのインタビュー、ライブ取材……。
特にインタビューはね、club vijonの外に出たところの道端でやったわけなんですが、緊張で吐きそうで、汗だくでした……「あってんのかな?」「これでいいのかな?」「ヤベェヤベェ」って感じで。
Dr.FOOLの皆さんは全然怖いとかなくて、むしろめっちゃ気のいい人たちで、「焦らんでいいですよ(笑)」と優しく声をかけてもらったりなんかしてね、もう今でもDr.FOOLの皆さんからはネタにされるくらい、ボクは汁ダクになってました(笑)
そうして書き上げたのが、このインタビュー記事と
このライブレポートです。
紛れもない、ボクのライターとしてのインタビュー、ライブ取材のデビュー作。
何処の馬の骨かわからんようなボクにチャンスをくれたDr.FOOL、ボクを信用して取材の許可をくれたヂラフマガジン編集長には感謝してもしきれません。
この記事の公開後、Dr.FOOLの皆さんからたくさんお褒めの言葉をいただき、ボクのインタビューや取材に対するモチベーションや自信になって、今のボクにつながったのは言うまでもなく。
いやー、うれしかった。本当に嬉しかった(泣)
こうして出会ったDr.FOOLの新田さんは今や連載もしてくださっていますし、シゲさんとは動画のお仕事で繋がっていたりして、本当に縁とは不思議なもんです。感謝。
そこから月日が経ち、2020年2月。
関西を拠点に活動している百戦錬磨の5バンド、
- Dr.FOOL( @Dr_FOOL_ )
- kasumi(@ksm_twit)
- UNUBORE(@UNUBORE_OSAKA)
- スムージチークス(@smoogecheaks)(ぷすっぽ:@pusuppo)
- 君がそうなら僕はこう(@kimisoubokukou)
による合同企画イベント『Music Invader』の取材のご依頼を、同じくシゲさんからいただきました!
ありがたすぎる…
このイベントに参加したことで、今や連載をしてくださっているサイツさん(@akinorinngo312)率いる君がそうなら僕はこう、ミューラビの黒いウサギちゃんを描いてくださったTomoya Kashitamiさん(@tomoyakashitami)率いるkasumiのように定期的に連絡を取るようになったバンドさんもいて。
ちなみに、kasumiはミューラビのYouTubeチャンネルで使うオープニング曲として、名曲『Please, I love you』を楽曲提供していただいています。感謝。
このイベントの熱は、Twitterのハッシュタグ「#MusicInvader」で検索したり、そのとき書いた、出演する5バンドのボーカルさんにさせていただいたインタビュー記事や
ライブレポートを見ていただきたいのですが
このときボクは初のイベント丸ごとの取材ということもあって、5バンドを記事にするため必死になってはいましたが、それでもみなさんのパフォーマンスを見て、感動して、正直記事のためのメモをするどころではなくて。
バンドさんたちは自分たちだけで大阪MUSE(@osakamuse)という大きなライブハウスに入りきれないほどの400人近いお客さんを集客し、自分たちのために来てくれた人たちの前で演奏し、うねりのような感動が会場を包み込む。
その波の中で、感極まるバンドさんたち。
その姿を見たとき、ボクの中で何かが燃え上がるような感覚がありました。
こんなに多くの人に支えられ、心を動かすこの人たちをもっと多くの人に知ってもらいたい。
そのために、ボクができることはなんだろう?
この記事を書き上げた後くらいに、その答えがやっとわかりました。
ボク自身が皆さんをピックアップして、しっかりと紹介し、もっと多くの人に知ってもらい、もっと楽しく、気持ちよく、長く続けてもらえるようにしたい。
ということ。
こうした思いで、2020年3月にスタートしたのが、ミュージックラビッツです。
ライブハウスで頑張っているアーティストさんはたくさんいます。日の目を待っているのではなく、皆さん精力的に活動されているからこそ、ボクもその助力になりたい。
そんな思いで、ミュージックラビッツは立ち上がり、共感してくれるスタッフさんたちとともに運営しています。
自分が何かを立ち上げたり作り上げたりすることは正直あまり考えていなかったのですが、自分が思うように、自分の色を出して、好きな人たちを好きなように紹介して、少しでも寄り添っていきたいという思いがカタチになったこのメディア。
運営サイドのこうした思いが少しでも伝われば、幸いです。
日々頑張って活動し、素晴らしい音楽を鳴らし続けるアーティストさんが日の目を見ずに散っていく姿を、この一年の間も何組も目の当たりにしてきたからこそ、音楽好きとしては黙っていられず、できることをやっていきたい。
今はフォロワーが少なくても、動員が少なくても、売り上げが少なくても、音楽やライブが素晴らしいアーティストさんはたくさんライブハウスにいるし、今やネット上にもたくさんいるんです。
そんなアーティストさんたちをひとりでも多くの人に知ってもらいたい。
そして少しでも長く、自分たちのやりたいことをやりたいように続けてほしい。
これが、ミュージックラビッツを運営している根幹となる思いです。
余談にはなりますが
ミュージックラビッツは1周年を迎えてさらに走り続けていますが、初めてシゲさんから連絡をもらったときの感動や、そのとき感じた気持ちは忘れないようにしたいと思っています。
これはミューラビライターさんにも言っているのですが、「相手はアーティスト。メジャーじゃないとかフォロワー数がどうとか動員数がどうとか関係なく、自分の思いを音楽に乗せて発信しているだけですごい人たち。どんなに若くてもキャリアが浅くても関係なく、決して下に見るとかそんなことせずに、ボクたちとはあくまでも対等で、むしろこちらは“掲載させていただいている”スタンスでありたい」ということ。
ボクたちはただの音楽メディアです。
メディアだからって、すごくも偉くもなんともない。
すごいのはアーティストさんであり、主役はアーティストさん。
ボクたちはそんな人たちと一緒になって夢を追い、活動している、いわば裏方です。
そして、そんなアーティストさんを支えるライブハウスやPAをはじめとするスタッフ、ライター、カメラマン、エンジニアなど、全ての音楽関係者の存在が必要不可欠なことも重々理解した上で、その全てをリスペクトし、影の立役者にもスポットを当てられるよう、ボクたちのような外野が立ち回っていきたい。
こういう初心を忘れることなく、これからも活動していきたいと思います。
というわけで、今回はここまで。
ではまた!
ミュージックラビッツ編集長/倉田航仁郎
プロフィール

京都在住のフリーライター兼ディレクター。元バンドマン(ベース/ドラム)。お酒はビールと日本酒が好き。自分が楽しいと思うこと、周りが楽しいと思うことを追求していきたい。40代目前にしてもなおラーメン大好きぽっちゃり系。