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【連載】パーティ日和/第27回

<毎週土曜日連載>




キャンプ!キャンプ!キャンプ!

ゆるキャン△ SEASON2も好評な今シーズン、みなさまいかがお過ごしでしょうか。いや僕はアニメの話をしたいのではない。

キャンプである。

野外活動好きの僕であるが、かつて「キャンプノート」というキャンプサークルに在籍していた。このサークルは年一回くらい集まってキャンプをするというだけのものだがメンバーがミュージシャン中心でなかなか面白かったので僕はそれを起点にキャンプのはしごをしていた。

砂に書いたおなまえ。読みづらいけど「Camp note 2010」

キャンプAから野外ライブ会場へ直行し演奏したのち現地で一泊し翌日次のキャンプBへ移動、一度自宅へ帰り会場から送った楽器を受け取ってキャンプCと合流…といった具合である。その年の8月、僕はなんと半分くらいしか家にいなかった。

キャンプ、というと皆様は何を思い浮かべるだろうか。車を乗り入れてオートキャンプ、釣り、バーベキュー、飯盒炊爨、キャンプファイヤーを囲んで宴会。素晴らしいレクリエーションの数々。子供の教育に必要なものは全て自然の中にあります。
たしかに楽しいだろう。川があるんだから泳いだり魚を釣ったりするべきだし、山に来たらハイキングコースくらい一周して豊かな自然に「空気がおいしい〜」などと何処かで聞いたセリフを宣うべきだ。満天の星空を眺めては「ぼくらの暮らしなんて本当にちっぽけなものだって痛感しないかい?」などと知った風なことを吐くのもいいだろう。

だが僕のキャンプはあまりそういうことをしない。着いたら荷物を降ろし、テントを張り、とにかく火を起こす。
そのあとは持ってきた食材をとにかく煮たり焼いたりして食う。そして酒を飲む。酔ったら少し寝る。これだけだ。ギターを弾いたりもする。近くに泊まっている子供にちょっかいを出したりもしたが最近はやめておいた方がいいだろう。通報されない自信がある人だけにしておこう、嫌な世の中になったものだ。

こんなところで演奏した。超楽しかった。超暑かったのでBASSのネックがぐにゃぐにゃになってヤバかった

ぼくは日常の忙しなさから逃れるために来ているのだ。キャンプ来たのにあれやってこれやって…と計画どおりこなすことの虚しさよ。だから火を焚いて、眺める。お腹が空いたら食べる。あとはずっと酒を飲む。以上だ。
ぼくは退屈しに来ているのだ。だってこんなところじゃ仕事もできないし飲んじゃったからうまく帰れない。まだ食材もいっぱい残ってるし…という具合に、何もできない、仕方ない場所に自分を置くことが大事。その時に「まあいいじゃん、明日からがんばろ」と自分を納得させるだけの努力をすることも大事だ。自分で自分を無責任な場所に放り出すことも、時には必要なのだよ。
それに火を眺めていると飽きないしなんというか、心の奥の方がぼやーっと安心する感じがする。いつもなんか不安に駆られてる人は一度試してみるといいですよ。焚き火は直にできない場所が多いので下調べは慎重に。

もうすぐ春が来る。本格的なシーズンはまだ先だけど食料と寝床だけ、あとは何も持たずに山や海へ出かける計画を立ててみてはいかがだろうか。何もしなくていい。面白くしなきゃもったいない、という雑念を捨てて、ありのまま自然に抱かれてみるのもいいものだ。慌ただしい現代人の、人生の休息である。

ライブハウス『松山サロンキティ』店長/武花 正太

プロフィール

武花 正太

愛媛県松山市のライブハウス

松山サロンキティ』店長

Twitter:@take87syouta

音楽、アニメ、旅、鉄道、廃墟、階段など、引っ掛かりを覚えた物を節操なく取り込んだボーダーレスなライフスタイルは国内外を問わず広く呆れられている。

自身のバンド「MILDS」では作詞作曲、歌、ギター、ピアノを雰囲気でこなし、さまざまな現場でベースを弾く。

DJとしても活動しており、主な得物はなんとアニソンである。

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