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【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第25回

<毎週日曜日連載>




Oculus Quest 2を買った!

おはようございます。ファイアーループの足立です。

前回のコラムでもチラッと書いたのですが、静かな仕事部屋が欲しくて2月から小さい部屋(足立家別邸)を借りました。このお話は次回以降に取っとくとして、ちょっとしたスペースを手に入れた機会にVR機器、というかヘッドマウントディスプレイを買って遊んでみたよ!というレビューとか、それにまつわるお話を今回はしてみます。買ったのは、話題のOculus Quest2(64GB)。4万円弱くらい。お金ないお金ないとか言いながら、まぁまぁ値の張るオモチャを買ってしまいました。うんー、まあ、もうすぐ誕生日だし?え、頑張る自分にプレゼント?いやいや、大事な話なんですよ。これは決してオモチャではない!!Oculus Quest 2(64GB)!!

去年の末くらいに友達が買ったのを触らせてもらって「ウワァ死ぬほど面白い!!泣・き・そ・う」っていうのは知っていたんですが、でも面白過ぎるオモチャって時間泥棒じゃないですか。こんなの持ってたら仕事にならないって思うんですよね。何回もインストールしては消し、やっぱやりたくなってまた最初から、みたいのことを繰り返している「アーチャー伝説」というスマホゲームにまたちょっとハマってますからね。僕みたいなヤツに面白い物を与えると仕事をしなくなるというのは自分でも分かっているので、しばらく欲しい気持ちは封印していたんです。なのに今回とつぜん買いました。例の友達はとっくに返品していて、曰く「こんなの持ってたら仕事にならない」とのことだったので、買ったよ!って報告したら「そんなの買わないで仕事してください」と叱られる始末。いや、仰る通り。でも大丈夫です。大丈夫ですってば。

僕もいい年なので、何かを買うときに考えるのはいつも「プラスになるかどうか」です。好きな物、欲しい物なんて沢山あるんですが、例えば今ドローンを買ったところでみんなが面白いと思う所には繋がらないって考えるとブレーキがかかる。そうやってOculus Quest 2 も買わないことにしていたんですが、もうだめです。僕はコイツを買わないといけない。VRエンターテイメントと向き合わないとだめなのだ。

「VR」とはそもそもヴァーチャルリアリティの略ではありますが、これは相当な昔から言われてた言葉ですよね。2000年に入るもっと前からよく耳にはしていたこの「VR」=ヴァーチャルリアリティ、つまり仮想現実。あまりピンとこなかったこの言葉・定義が近年の「ヘッドマウントディスプレイ」の登場によってやっとこさ現実味を帯びてきたと思います。

持っていない人・体験したことのない人に説明しておくと、ヘッドマウントディスプレイというやつは右目と左目にそれぞれ違う映像を送るようになっていて、その上「頭がどう動いたか」みたいなのを検知して映像をリアルタイムに変化させる、というとんでもなく難しいことを常にやっています。右目と左目に別の映像を送っているということは、あたかも立体に見えるように両眼に視差の違う映像を見せることができるというわけですね。このVR、今時のスマホでもそれなりに体験できるのですが、画質や追従性、フレームレートなんかが高ければ高いほど「本当に仮想の世界にいるみたい!」っていう没入感に直結します。その為に必要な最低限のクオリティと「一般的なゲーム機くらいの価格」に落としてきたOculus Quest 2、これはまじでヤバいのです。乗るしかない、このビッグウェーブに。

でもね、このビッグウェーブにキャッキャ言って乗ってる場合じゃなんですよ我々は。世のエンターテイメントは。ピンチです。これは未曽有のピンチという他ない。

体験してみてもらったら分かるんですが、本っ当にこの「VR遊び」は楽しいです。映像を「見る」、ゲームで「遊ぶ」、これの上の次元である「遊びを体験する」に限りなく近いエンターテイメントなんです。今後「近い」どころではなくなります。これは従来の遊園地、ボーリング、釣り堀、スキー場、スキューバダイビング、キャンプ、そしてライブハウスやクラブといった「面白いところに行って遊ぶ人たち」をVRの世界に招待して、そこに流れるはずだったお金をすべて横から奪ってやろうという算段だと考えると恐ろしくないですか?ITのデカい会社がこぞってヘッドマウントディスプレイ(あるいはそれ以上の技術)の開発に大金をつぎ込んで、VRエンターテイメントの覇権を握ろうとしているのがこの世の中で、「既存のエンターテイメント」を奪い、潰しにかかっている。つまり彼らのこの取り組みは、「実際に行って楽しい所=現場のエンターテイメント」の敵と言えるわけです。ライブハウスの敵です。

今回のミーティングでは、そんな危機感を少しでも共有したくてスタッフ全員にOculus Quest 2で遊んでもらいました。半強制的に。全員が未経験です。やる前は「ヒエーなに買ってんスか」「ユニバみたいなやつでしょ?」「いや、いいです」くらいだったスタッフも、実際にやってみるとみんな口をそろえて「アカン、これはマジで面白い…」と言う。そう、ここがまた新たなる、ひとつのスタートラインです。僕たちはライブハウスをやっている。VRが死ぬほど面白いのも知った。じゃあ僕らはVRでは絶対体験できない楽しみをどう提供できるのか?VRにはなくて、ライブハウスに有るのは何?そもそもライブハウスって何がオモシロイの?VRなんかじゃ絶対に体験できない、僕らが知っている喜びってなんだ?こういったことにリフレッシュした気持ちで鋭く向き合っていくべきだと思うのです。敵を知り、己を知れば百戦危うからず、です。

もしかしたらその「強敵」とタッグを組んでおもしろいことをしてやろうじゃないか、ってなるかもしれません。そんなアイデアも沢山出てきそうです。思ったよりVRが流行らなくてかってに消えていくかもしれません。ただただ「ニセモノのエンターテイメントが幅をきかせている」みたいに考えるより、これでたっぷり楽しんだうえで「その先」を考える方が僕には向いてると思うんですよね。「オレには関係ねぇ!!」みたいな直情型っていうのもジャンプの主人公みたいでかっこいいけどね。

またVR関連でおもしろいことあったら報告します。ではまた来週!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志

プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

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