1. HOME
  2. ブログ
  3. 【インタビュー】RAYSA/活動休止、そして復帰。貴方の居場所になりたい

【インタビュー】RAYSA/活動休止、そして復帰。貴方の居場所になりたい

東京を拠点に活動するシンガーソングライター、「RAYSA(れいさ)」。

コロナ禍にも負けず活動をおこない、2020年には自身初となるMVリリースやサブスクリプション解禁など、精力的な活動が目立った。

実は、筆者の所属バンド「☑PERHAPS MAYBE’s(パーハップス メイビーズ)」のVo./Gt.「黎咲(れいさ)」としても活動中の彼女。そんな彼女に、バンド活動時とは違うシンガーソングライターとしての音楽のルーツや思いについてインタビューした。




幼少期から、音楽は常に身近な存在だった

――よろしくお願いします!RAYSAは私のバンドメンバーでもあるので、インタビューするのはなんだか新鮮ですね(笑)。まずは、シンガーソングライターになったきっかけを教えてください。

そうですね(笑)。自分で曲を本格的に作り始めたのは高校3年生のときです。中3の終わり頃からギターをやっていたのでそのころから曲を作りたいなとは思っていたのですが、高3で初めて[Alexandros]のライブを見に行って、めちゃくちゃ感動して。それをきっかけに自分で曲を作り始めました。

――大好きなバンドが、背中を押してくれたんですね。中3の終わり頃からギターを始められたとのことですが、歌をはじめられたのもその時期からですか?

歌は、もっと小さいころから歌っていました。じつは私の祖父が、演歌のカラオケ講師をしていたんです。その影響で祖父の家にはカラオケの設備があって、家に遊びに行くといつもそこで歌を歌っていました。小さいころはピアノも習っていたので、音楽は常に身近な存在でした。

――すごい……カラオケの設備が家にあること自体が衝撃です(笑)。高3で曲を作り始めたということは、そのころから本格的にシンガーソングライターとして活動を始められたということですか?

本格的に活動を始めたのは、2016年2月、大学1年生の終わりごろです。高校でも軽音部に所属したり個人的に曲を作ったりしていたのですが、演奏場所は文化センターのようなところでした。きちんとしたライブハウスで演奏したのは、大学に入ってからです。地元が愛知県なのですが、本格的に音楽活動を進めるために、大学進学と同時に上京もしました。

活動休止、そして復活。音楽活動を経て迎えた、ふたつのターニングポイント

――やはり上京は大きな転機ですね。幼少期から音楽に触れてきたと思うのですが、中でも音楽活動上のターニングポイントはありましたか?

まずひとつ目のターニングポイントが先ほどお話した、上京して本格的に活動を始めたときです。何もわからないままライブハウスに飛び込んで、知識がないなりに必死で活動していました。でも、結局私生活諸々の事情や精神疾患により、やむなく活動を休止することになってしまったんです。

――そんな過去があったとは……!確かにいきなり知らない世界に飛び込むって、相当なストレスですもんね。「ひとつ目」ということは、もうひとつのターニングポイントが存在するということですか?

はい。2019年3月に出演した、まあや(筆者)が呼んでくれたライブです。

――……懐かしい!私が当時所属していたバンドでライブを企画したときに、RAYSAさんに声を掛けましたね。

それです!精神疾患も治りかけて、そろそろ音楽活動を再開したいなと思っていたので、ちょうどいいタイミングでした。さらにそのライブをきっかけに知り合った音楽関係の方に別のイベントに誘っていただいて、また新しい出会いがあって……。活動の幅がどんどん広がっていったという感じですね。

――縁が縁を呼ぶ、ステキな話ですね。2016年から休止するまでの活動と、活動開始以降で心境の変化も大きかったのではないですか?

はい。活動休止前と比べて、何事にも前向きになれた気がします。精神疾患の経験を通して、当たり前のことが当たり前じゃないとわかって。前は人と関わること自体イヤだったけれど、音楽活動を通じて人と関わることの素晴らしさを感じました。音楽活動に対してはもちろん、「生きること」自体に対してもプラスに考えられるようになりました。




自分の感情に客観的視点を取り込んだ共感性の高い曲

https://www.youtube.com/watch?v=gbdr1wn7f5U

――「生きること」というと、“ 生命 ” “ 人工呼吸 ” など、RAYSAさんの曲は「生」をテーマにした曲が多い印象です。やはり実体験を基にした楽曲が多いのですか?

実体験そのものというよりは、自分が感じたことを書きつつも、客観的な視点を織り交ぜた歌詞を書くことを心がけています。「生」ばかりでなく、恋愛ソングも書きますよ。でも実体験を書き連ねると、自分の日記を押し付けているような気がしてしまうんですよね。だから一旦歌詞を書いた後に寝かせたり、ストレートすぎる表現を言い換えたり……。めちゃくちゃ推敲します。

――「文章は一旦寝かせろ」って一般的にも言いますもんね。自分の気持ちを乗せつつ、聴き手の目線も取り入れる、と。曲作りはどういうタイミングでされているのですか?いわゆる、「降りてくる」というやつですか?

まさに「降りてくる」、に近いと思います。基本は「詞を書きたい」「この感情を曲にしたい」って思う瞬間のみギターを持ちます。例えば人のライブを見たときや自分の大切な人がつらい思いをしているとき、映画を見たときにも書きたくなりますよ。ちなみに先ほど挙がった「生命」は、映画からインスピレーションを得て作詞しました。

――いろいろな場面で心を動かされて、ふと曲が降りてくるのですね。鋭い感性の持ち主だと思います。中でもお気に入りの曲や、思い入れのある曲を教えてください。

2020年にMVを解禁した “ イジョウキショウ ” という曲です。実は私、2019年の夏ごろに声帯炎を発症してしまったんです。精神的にもショックを受けていたのですが、そんなときに支えになってくれた方がいました。それから少し経って、今度はその方がとあるピンチに陥ったんですよ。今度は私が助ける番だって思ったのに、何もできなくて……。その悔しさや情けなさを元に作ったのが、この “ イジョウキショウ ”。先ほどお話しした、「大切な人がつらい思いをしているとき」にできた曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=TUEpYJHWmaw

――RAYSAさんの優しい人柄が垣間見えるエピソードですね。

誰かを思って作ることもあれば、自分が置かれている状況を元に作ることもあります。“ 黎明に咲け ” という曲があるのですが、これは就職活動で苦しんだときに自分で自分の背中を押すつもりで書きました。でもこういう苦しみって誰しもが味わうものでもあると思うんですよ。だから私と同じように苦しんでいる人に掛けたい言葉と、自分の状況を組み合わせて曲を作りました。発端が自分のためであっても、やはり客観的な視点を盛り込むことは意識しています。

誰かの闇を照らせる音楽を奏でたい

――☑PERHAPS MAYBE’sのVo./Gt.としても活躍されていますが、バンドのVo./Gt.「黎咲」とシンガーソングライター「RAYSA」の違いって、どんなところにありますか?

正直、明確な線引きはないんですよね。ギターを始めたときからもともとバンドは挑戦してみたいと思っていました。曲を作ったときに、弾き語りとバンドのどちらで表現すべきかを考えて、曲を振り分けています。

——確かに、同じ人間が務めていたら明確な線引きは難しい気がします。

もちろん、シンガーソングライターとしての自分をバンドに介入させないようには気を付けています。違いを挙げるとしたら、シンガーソングライターのときのほうが闇の深い歌を歌っていることが多いですね。喜怒哀楽の「怒」や「哀」の部分に大きくアプローチしている曲が多くて、正直明るい歌ばかりではないです。でもそんな曲や歌詞を通して、闇の中にほの暗く光る、悩んでいる人にとってのぼんやりとした明かりのような存在になりたいと思いながら歌っています。

――ぼんやりとした明かりですか。RAYSAさんは「強く優しく闇を照らすように貴方の居場所になりたい」というコンセプトで活動していると伺いましたが、そこに繋がってくるわけですね。弾き語りを通して一番オーディエンスに伝えたいことって、なんでしょう?

「自分のコンプレックスやトラウマに対して、必要以上に他人の目を気にしないで生きていこうよ」ということです。

――なるほど。過去に苦労したRAYSAさんだからこそ、伝えられることですね。

「コンプレックスやトラウマを気にするな」ってただ言われても、当事者にとっては「そんなことできるかよ」って感じだと思うんですよ。だから、弾き語りを通して、自分のコンプレックスやトラウマといったマイナスな感情をあえてさらけ出します。こんな人間もいるんだよっていうことを見せて、トラウマなどのマイナスな感情に苛まれている方に勇気を与えたいです。こんな私を見て、自信を持ってもらえたらなと思います。弾き語りの他にブログやSNSなどでも表現活動をしているのですが、やはり根底にある思いは変わらないですね。

――すばらしい!まさに「強く優しく闇を照らすように貴方の居場所になりたい」というコンセプトを具現化したものですね。本日はありがとうございました。最後に、2021年の抱負をお願いします!

今年は令和三年ということで、令(レイ)三(サ)の年であると勝手に思っています。

直近の目標は、ワンマンライブをすること。社会情勢的に難しい時期でもありますが、できれば画面越しではなく、直接皆さんにお会いして、生の音を届けたいです!

令和三年は令(レイ)三(サ)の年。今後の活動に期待!

コロナ禍の中でも、2020年はMV発表やサブスクリプション解禁など、さまざまな活動を広げてきたシンガーソングライター・RAYSA。2021年はどのような進化を遂げるのか。今後の彼女に、ぜひ注目してほしい。




アーティスト情報

(Photo by RAYSA / Interview & Text by まあや




関連記事