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【ライブレポ】Portoneon/有観客&配信ワンマン『COOL BEAUTY TOUR 2020は終わらせない』

2020年11月20日(金)@ESAKA MUSE。

ついにきた。Portoneonのワンマンライブ。今回は配信だけでなく、今年初となる有観客によるハイブリッド。久し振りに観客を前にしての「緊張」、マスクで表情が見えないことへの「戸惑い」が伝わったものの、それもすべて想定内だったかのように会場と配信を一体化させて盛り上げ、最後にはスタッフを含んだ参加者全員に楽しい気持ちがはずむ、実にすがすがしいライブだった。新しい試みも取り入れつつ、前進しつづけるPortoneon。今回は、そんなハイブリッドライブの様子をお届けする。

ESAKA MUSEの新型コロナ対策

①マスク着用、②コロナ追跡システムの登録、③入場時の検温・サーモグラフィーによる体温チェック、④受付にビニールシート設置、⑤入場券・金銭はトレー上でのお渡し、⑥こまめな手洗い・消毒、⑦飛沫防止のためコールを控えるようお願い

詳しい対策については、ESAKA MUSEの公式サイトに掲載されているので来場の際にはチェックしていただきたい。

エントランスには花や物販が並ぶ

受付を済ませて入場すると、エントランスにはファンの方から届いた花が飾られていた。こうした熱心なファンがいることも、Portoneonの人柄が伺える。

Gt.のうえでぃーに伺ったが「ポルネオを昔から応援してくれてるファンもたくさんいてくれて、ありがたい」と言っていたように、こうしたファンを大切にする姿や思いもしっかりと届いているのだろう。

今回は大きなライブハウスであるMUSEでの有観客とはいえ人数はかなり限定されており、物販コーナーも少し控えめになっていた。

それでも、公演後にグッズを買い求める人があとを絶たず、Vo.のneonかながファンと語らいながら一人ひとり心を込めてサインを書く姿が印象的だった。

久々の有観客に緊張も、COOL BEAUTYなライブに!

Portoneon/Photo by Rena Yamaguchi

久々にステージ上で見るPortoneonに会場の期待は高まり、演奏された1曲目は “ Spot Light ” 。

タイトルどおりスポットライトを浴びたステージ上にneonかな(Vo.)が登場する。白いワンピースにカチューシャのお嬢様ルックとは裏腹に、煽るようにクールな表情で歌い上げ、おしゃれなギターがうなる。1曲目から観客の心は引き込まれ、ウォーミングアップはばっちりだ。

続く “ 未来脚本家 ” 。

久し振りの有観客ライブ、ステージからはどんな光景が見えているのだろうか。

「……なんか、変やんな?こっちから見てても変やもん!声出さんかったら立ってもいいし!」

観客との距離をうかがうような言葉をはさみつつ、テンションを上げていくneonかな

neon かな(Vo.)/Photo by Rena Yamaguchi

「さてこっからサビにさしかかるわけですが、声出せなくても手は挙げれます!皆さんいけます?そうそう!サビはちょっと手を挙げていってみましょう!」

この日はコロナ対策として椅子が用意され、マスク着用で声も出せないため、静かに鑑賞している客席に対する違和感を感じつつ、その中でできる楽しみ方を提示してくれるところに「一緒に楽しもう!」という気持ちを感じる。

伸びのよいneonかなの歌声が会場、配信観客に届く。思わずジャンプしたくなるサビでは、会場でも手を挙げて一体感を出しており、配信でもお客さんの手がチラチラと映っていた。

ここで一度目のMC。うえでぃー(Gt.)が口を開く。

うえでぃー(Gt.)/Photo by Rena Yamaguchi

「こんばんは」

シーンとした会場に、ちょっと戸惑った様子で

「あ、声出したらあかんのか(笑)」と気づく。

「今回2020年入って、初めてお客さん入れて、かつ配信でもやってます!」

コロナによって今年の予定が全て崩れてしまったため、この日が2020年初となる有観客ライブだった。

「とりあえず会場にいるお客さん、明けましておめでとうございます(笑)。こんな時期にありがとうございます!今年は誰もいないとこでしかライブやってなかったんです。だから、わりとガチで皆さんがいてくれることでテンション上がってるよ!」

コロナでいろいろ変化したライブシーンを思うように、うれしさと戸惑いの言葉を続ける。

「みんなマスクつけて、すっげー無表情で。こっちから見てると怖いけど……笑ってる……な?よかった!照明さん、前列くらいのお客さんの笑い顔がみえるくらいの明るさにしてもらっていいですか?このままだとココロがきついです(笑)」

会場が笑いに包まれる。

「みんなもどうやってライブを観たらいいかわからんよな。俺らもどうやってやればいいんだろうって、模索しながら来たんで。みんな探りさぐりの中で来たと思うんです。だから今日は、自分のペースで見ていただけたらいいと思います。」

会場からは拍手が起こる。照明が明るくなっていたことで観客席の顔が見えたようで

「あ!めっちゃ笑顔やん!よかった!いい笑顔してるね。皆おるとうれしくてね、今日はこのまま9時半までしゃべろうかな(笑)」

と軽い冗談を交えつつ「曲くらいやりましょうか」とドラムが鳴り、3曲目の “ シンデレラタイムマシーン ” 、4曲目の “ Whip ” へと続く。

村上 友(Dr.sprt)/Photo by Rena Yamaguchi

“ Whip ” ではneonかなが軽い振りを伝授。

手を横で「ザクザク」と動かす振りをサビの「シャランラ、シャランラ……」に合わせることで、無言の会場に一体感をもたらした。

こうしたMCや振り付けなどで、徐々に緊張していた会場が和んでくるのが伝わってくる。

5曲目はピアノポップな “ 不在票配達員 ” で、熱を持ちつつもクールダウン。《つらい日々のことは 煙突の煙と 追い出して ここにのこったのは 幸せだけ 心配無用ね》。ライブのセットリストにおける絶妙な温度調整だ。

heco(Key./Cho.sprt)/Photo by Rena Yamaguchi

ここで二度目のMC。

うえでぃーが配信ライブを見ている視聴者のコメントを読み上げる。「めっちゃコメント来てる!」と、嬉しそうに視聴者の名前を読み上げて、配信を見ている人との距離を縮めていく。「あんまないでしょ、ライブ中にケータイ触るって(笑)」と言うとおり、途中から見た人が驚くようなゆるい画にも自然と笑みがこぼれるアットホームなMCは続く。

「今年終わっちゃうね、今年終わっちゃうよ。みんなにとって2020年とは?でも来年は、みんな元の生活に戻るといいよね。今日はせっかくライブ来たんやしさ、みんなも絶対モッシュダイブしたいと思うねん。」

コロナの影響を直撃したバンドマンだからこそ思う、素直な感情が漏れる。

「ここからは結構懐かしい曲も混ざってるからわかる人にはわかるし、わからん人は全部新曲と思って聴いてくれたらいいから!」

と前振りした6曲目は “ ピーナッツチョコレート ” 。ここから、しっとりとしたラブソングが続く。“ ガレージノベル ” 、 “ 幽霊になった君とまたキスをする ” 、という聴かせるナンバーで、世界観と歌唱力を兼ね備えたPortoneonの音にどっぷりと浸る時間が流れる。

こうした楽曲は、Portoneonの公式LINEでリクエストを募ったことで実現した、古くからのファンが多い彼らだからこその懐かしい布陣だ。

ベンジャミン疋田(Ba.sprt)/Photo by Rena Yamaguchi

ここで三度目のMC。neonかなが話し始める。

「なんかめっちゃ緊張する、今日。なんでやろう。久し振りってめっちゃ緊張するね、なんでも」

配信ライブの視聴者からは「幸せ」「好き」「配信でもライブのありがたみを感じる」といったコメントが並ぶ。ライブが全員に伝わっていることを嬉しそうに、うえでぃーがこうしたコメントを読み上げた。

そして、配信と会場をつなぐ「必殺 電話つないでみようコーナー」へと続く。

公式LINEでファンと電話をつなぎ、視聴者に曲振りをお願いするという、配信ならではの力技だ。ラッキーにもLINE電話がつながったのは、香川県在住の女性。うえでぃーとの会話に緊張する声がマイクを通して会場に広がる様子に、会場共々暖かく見守った。軽くトークし、

「聴いてください、“カクテル”」

という曲振りで始まった “ カクテル ” でneonかなが手を振り客席のボルテージを上げ、その様子に反応しながらまた楽しそうに跳ねる。

「みんなまだまだ体力あるからこのままいこう!」。

ここからはアップテンポなナンバーが続く。

neon かな(Vo.)/Photo by Rena Yamaguchi

“ 夕焼けと鼻唄 ” の間奏はギターソロが圧巻。大人ポップな “ Theory ” では、配信のカメラに向かって「コメントでハートのスタンプを送ってください!会場は指でL(エル)を!」と煽るneonかな。会場ではL(エル)の指、配信ではハートのスタンプがコメント欄を埋め尽くす。

「一体化してるはずや!これで!」

と手応えを感じつつ会場と配信が一体化し、さらに熱を上げるように間髪入れずに始まった12曲目 “ ワライバナシ ” 。

neonかながステージ上をお茶目にちょこちょこ走る。アイコンタクトを取り合うリズム隊からも楽しそうな雰囲気が伝わってきた。

この頃にはライブの最初に感じた緊張や、戸惑いはすっかり溶けてなくなっていた。

そして四度目のMC。

「ちょっと緊張がほどけました。ここにきて」と笑うneonかなうえでぃーもそれを感じていたようで「緊張感はみんなの顔からも消えてきたと思う」と言い、会場のお客さんに「スタンドアッププリーズ!!」と、その場で立つことを促す。

そのまま続く13曲目は “ GIRLS’ TALK ” 。ロックナンバーに合わせて飛び跳ねながら観客と一緒になって踊り狂うモンキーダンスが、一体感と高揚感をさらに高めていく。声を出す以外の楽しみ方で、ライブをぐいぐい引っ張っていくPortoneon

縦横無尽に跳ねるneonかなは楽しそうな観客を前にして、「やればできるじゃあないですか!」とGOODサイン。続く “ ランウェイ ” でも、手拍子をまじえて配信も会場もすべてを巻き込んで一体感を作り上げた。

うえでぃー(Gt.)/Photo by Rena Yamaguchi

ラストのMCでは、新曲がふんだんに盛り込まれた最新アルバム『トレアジューシェ』を引っさげた2021年3月28日のレコ発と、バラエティ番組『モニタリング』への出演を告知。

初めて見た人もそう出ない人も「Portoneonのライブ、MC、すべてが楽しい!」ということを体感したこのライブのあとなら、もうチェックせざるを得ない素晴らしい情報が満載だった。

そしてここからラスト2曲。

今回のツアータイトルにも冠された “ クールビューティー ” が演奏される。

本来ならば、2020年にもっとライブで演奏されるはずだったこの曲。それでも『COOL BEAUTY TOUR 2020は終わらせない』というライブタイトルどおり、さまざまな思いを織り交ぜ、昇華させながら、ようやくこの一夜にたどり着いたのだ。客席で見ていたファンも、配信で見ていたファンも、この思いに感慨深いものがあったと思う。

続くラストソングは “ スーパーヒーローになった暁には ” 。

Portoneon/Photo by Rena Yamaguchi

「こんな時代やけど、こんなときやけど、ほんまにみなさんこの会場にきてくれてありがとうございました!年に2回しかライブできなくて、異例の年になっちゃいましたけど、ほんまに今日は楽しかったです!ぜひまた落ち着いたら、ちゃんと通常の形で会いに来てください!!」

こうして、Portoneonのワンマンライブは幕を閉じた。

さらなる高みを目指して自由に羽ばたくクリエイティブバンド

配信の視聴者と会場をうまくつなぎながら、ハイブリッドライブをやり遂げたPortoneon

MCの言葉の端々に今の状況のもどかしさが見え隠れしていたが、さまざまな制限がある中でも自由な発想で繰り出されるさまざまなアイデアを取り入れて、ライブの楽しさを再認識させてくれた。

ライブの企画や構成、MVをはじめとする制作も全て自分たちでこなすクリエイティブな才能を余すことなく発揮し、どんなに制限されてもその中で目一杯羽ばたいて新たな道を模索しながら前進することを躊躇しないその姿に、これからもファンの心を掴み続け、さらに大きなバンドになっていくに違いない。

SET LIST

〈2020年11月20日/COOL BEAUTY TOUR 2020は終わらせない〉

  1. Spot Light
  2. 未来脚本家
  3. シンデレラタイムマシーン(MV: https://youtu.be/ONCpUd6xMpo
  4. Whip
  5. 不在票配達員(MV: https://youtu.be/vKdClb3Mcp0
  6. ピーナッツチョコレート(MV: https://youtu.be/ZH9QdrWsd6g
  7. ガレージノベル
  8. 幽霊になった君とまたキスをする(MV: https://youtu.be/0yDUqmcuxlY
  9. カクテル
  10. 夕焼けと鼻唄
  11. Theory(MV: https://youtu.be/XlV7bCm4zk8
  12. ワライバナシ
  13. GIRLS’ TALK
  14. ランウェイ
  15. クールビューティー(MV: https://youtu.be/HiyLP1DT8Ek
  16. スーパーヒーローになった暁には(MV: https://youtu.be/XI5cC1WGx6A

レコ発とテレビ出演情報

最新アルバム『トレアジューシェ』レコ発

日本語で「宝石箱」を意味するタイトルの最新アルバムを引っさげたレコ発の情報は、公式Twitterや特設サイトで確認しよう!

テレビ番組『モニタリング』出演

お笑いコンビ尼神インター誠子さんとの共演を果たしたPortoneon。テレビ局側からバンド側へのオファーで実現した、このコーナーの様子は2020年11月26日に放送された。

アーティスト情報

(Photo by Rena Yamaguchi / Text by ミドリM / Edit by 倉田航仁郎

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