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【連載】パーティ日和/第14回

<毎週土曜日連載>

ライブハウスの使い方

最近急に寒くなってきた。寒くなると外に出るのも億劫なので家に篭ってアニメを見たり酒を飲んだりしたい。

ライブハウスの店長が言うのはどうなんだと突っ込まれるかもしれないが、僕は人混みが苦手だ。三密回避、実は超得意である。

とはいえ早いところこのコロナ禍を抜け出してライブハウスも動き出さなくてはならない。のんびりコタツでアニメ鑑賞なんかしてたら店が潰れてしまいそうだ。

そこでバンドをはじめ音楽をやっている、または始めた人にライブハウスに出演するまでの段取りをさらっと教えようと思う。ライブハウスにより様々異なる部分はあるだろうけどまあこれを大体の基準にして、今後のミュージックライフに是非ライブ出演というプランを置いて頂きたいのである。

1.まずは必要なものをご準備

・音源(リハーサル音源)
これが大事。どんな音楽をやっているのか、そもそもちゃんと演奏できるのか、しっかり示しましょう。コピーバンドでもちゃんと用意しましょう。背伸びしなくて大丈夫、ありのままの自分たちを録りましょう。
レコーダー持ってない!貸してくだちゃい!という方はリハーサルスタジオの音をスマホで録音とかでもいいのでは。最近のiPhoneやたら性能良い……

・編成、セッティング図
簡単なものでいいので、ステージセッティング図を用意しておきましょう。特にキーボードが居たり同期流したりするバンドさんは事前に伝えておかないと音響さんを困らせてしまうかもしれません。あとは代表者のお名前と連絡先も書いておきましょうね。

手書きでも全然平気

2.どんなイベントに出たいのか考える

これもしっかりライブハウスのブッカーに伝えましょう。コピーバンドのイベントに出たいのか、オリジナル楽曲でバリバリやりたいのか。音楽のジャンルは何なのか。たまに「〇〇(超有名なバンド)と対バンさせてください!」と意気込んで来られる方が居たりするんですが相当信用できる人たちじゃないと打診すら出来ません。お店の信用に関わりますし……
まずはライブハウスのスタッフと仲良くなりましょう!良いブッキング貰えるかもしれないぞ!

3.ご希望のライブハウスを決める

ライブハウスって店ごとにカラーがあるもんです。あなたのミュージックライフに最も合う店を探しましょう。
コピーバンドでライブしたいのにコピーバンドのイベントやってない店行ったって出演させてもらえません。ドカドカうるさいロックンロールバンドやってるのに弾き語りメインのアコースティック箱に行ったら困惑させてしまいます。ネットでお店のスケジュールや店内の写真なんかを見て雰囲気が合いそうなところに実際行ってみるのがオススメです。見て、聞いてみないとわからんことも多いです。

こんな感じで店内の雰囲気が見れたりするよ

4.いざご連絡

お気に入りのお店が見つかったら出演希望を出してみましょう。ブッキング担当の人宛に連絡します。まずはお電話かメールが良いでしょう、直接乗り込むぞ!という時はアポとっときましょう。イベントやってない日でもライブハウスの店員て意外と忙しいです。
その際[2]で決めた「とんなイベントに出たいのか」をしっかりお伝えすること、[1]で用意した音源を送ること。

5.ブッキングを貰ったら確認する事

・出演条件
これ大事。チケットノルマは何枚なのか、チャージバックは何枚目から何%貰えるのか。念の為説明しておくとライブハウスのチケット清算はチャージバック制が多いです。チケットノルマと言って最低保証がつくところも多くあります。
例えば「¥2,000-のチケット10枚がノルマ、11枚目から50%のチャージバック」と言われたら、1枚も売れんかった場合チケット10枚分を買取らなくてはいけません。合計¥20,000-。でも頑張って20枚売ったら11枚目〜20枚目の10枚分の売り上げから50%が貰えます。チケットは¥2,000-なので50%で一枚あたり¥1,000-貰えます。10枚×¥1000=¥10,000-。やった!
友達に買ってもらおうZE!
他にも出演時間とか対バンの数やお名前、イベント名なんかも聞いときましょう。公演概要書みたいなんくれるところもありますね。わかりやすい!

・レンタルできる機材
意外となんでもある訳じゃないんですよ。キーボードスタンドとか、譜面台とか無いとこ多い。「ぼくマーシャルじゃないとやだやだ!」というギタリストが2人居るバンドさんはケンカしないようどっちがマーシャル弾くか決めておきましょう。ちなみにサロンキティはマーシャルJCM800が3台あるのですごく安心!マーシャルの壁をつくろう!お待ちしております!

・駐車場
店の駐車場はあったらラッキー、くらいに思っておいて近くのコインパーキングをいくつかあたり付けておきましょう!「車停めるところ無くてリハーサルに間に合いません!きいいいい」とならないようにしましょう!

・タイムテーブル
大体出演者が出揃ったら回ってきます。入り時間からリハーサル、開場時間に本番の時間割り。しっかり確認して遅れないように。

・フライヤー
あれば貰っておきましょう!なければ自分たちで作るのもいいですね。知り合いのお店とかに置いてもらえればチケット売上の一助になるでしょう!画像データももらってSNSにもバンバン発信しましょう。インターネット万歳!

5.出演当日

楽しいライブ。チケットも売ったし楽器も積んだ、あとはブチかますだけじゃい!とドアを蹴って開ける、とかはやめましょう。大昔下北沢のライブハウスでこれをした僕の先輩は今だに後悔しています。
会場入りしたらまずはお店のスタッフさんや共演者さんに挨拶!アイサツは実際大事!
チケット予約リストやセットリスト、音響/照明さんへの要望書など店によっていろいろ提出物があるかもしれません。しっかり書いて渡しましょう。
開場したらいよいよ夢のライブ!君のステージを見せつけてやりましょう!音楽って最高!

6.チケット清算

残券(売れ残ったチケット)と売上をお店のブッカーにお返しします。そしてチャージバックがある場合は貰います。このとき「残券忘れまちた!すみません!」とならないようにしましょう。チケットって金券なので最悪全部買取りになりますよ!怖!
ブッカーによってはアドバイスくれたり打ち上げに誘われたりすることもあると思います。行きましょう打ち上げ!たのしいよ!
ロックと酒のマリアージュじゃ〜!などと息巻いて潰れたりしないよう、節度を守って楽しみましょう。最近はアルハラ的なことも無いと思うのでご安心。共演バンドさんともしっかり仲良くなって、またライブハウスで会おう!とかカッコよく言ってライバルに差をつけよう。

いかがだろうか。

自分のバンドでライブ、少し身近に感じてこないだろうか。
自分たちのスケールにあったライブハウスを選べば案外簡単に出演できるものなので、あまりハードルを感じずに飛び込んでみるのをオススメしたい。ぼくは100回のスタジオ練習より1回のライブの方が得るものが多いと思うし、何よりお客さんに観ていただく、という経験は一度味わうと夢中になるものだ。
ライブハウスは音楽を愛する者達の挑戦をいつでもお待ちしている。楽しいですよ、ライブ。

ライブハウス『松山サロンキティ』店長/武花 正太

プロフィール

武花 正太

愛媛県松山市のライブハウス

松山サロンキティ』店長

Twitter:@take87syouta

音楽、アニメ、旅、鉄道、廃墟、階段など、引っ掛かりを覚えた物を節操なく取り込んだボーダーレスなライフスタイルは国内外を問わず広く呆れられている。

自身のバンド「MILDS」では作詞作曲、歌、ギター、ピアノを雰囲気でこなし、さまざまな現場でベースを弾く。

DJとしても活動しており、主な得物はなんとアニソンである。

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