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【インタビュー】東京Culture Band/日本の文化を築けるアーティストに

2017年、Twitterに彗星の如く現れたシティポップ系アーティスト、東京Culture Band。フォローワー1万人のTwitterアカウントで、曲を宣伝するたびに何百いいねを獲得している彼は、SpotifyやLINE MUSICを中心に洗練された楽曲をコンスタントに配信している。今回は謎に包まれている存在、東京Culture Bandで作詞作曲・DTM・ボーカルをひとりで務める、しまPに話を伺った。素顔初披露!音楽を始めたきっかけや、10月20日に配信された新曲 “ Yes No ” の制作秘話まで、ここでしか聞けないインタビューをお届けする。

“親父”に影響を受け、ウクレレを握った幼少期

――本日はありがとうございます!まず簡単に自己紹介をお願いします。

東京Culture BandしまPです!アーティスト名には“Band”と入っていますが、メンバーは僕ひとりで音楽制作だけではなくボーカルも僕が務めています。

――色々と謎に包まれている東京Culture Bandですが、日々の生活は音楽制作がメインですか?

あ、いえ!普段は広告会社に勤めていて、制作は主に土日で行なっています。

――そうだったんですね!音楽活動は社会人になってから始められたのでしょうか。

小さい頃から音楽は好きで、高校生の頃はバンドもやっていました。ただ、やっぱり学生なのでお金がなくて音楽制作するための機材が買えなかったんですよね(笑)。社会人になって時間にもお金にも余裕が出てから、機材を買い揃えました。ちょうどSpotifyとかLINE MUSICのサービスが始まって、プロだけじゃなくアマでも自主制作の音楽を配信できるようになった時期と重なったんです。自分の曲も配信できるなら、やってみようかなと。

――音楽が小さい頃から好きだったとのことですが、何かきっかけはありますか?

昔からピアノを習わされていたんですけど、音楽に興味を持ったのは親父の影響が大きいですかね。親父はバンドをやっていて、家でもよくギターを弾き語って「俺は泉谷しげるだ〜」とか言ってましたね(笑)。それで俺も小学生の頃に子どもの手でも弾けるウクレレを買ってもらったんです。当時『歌謡曲ゲッカヨ』(現在は休刊)っていう音楽雑誌を読みながら、コードを覚えてました。

――ウクレレからギターに移行したのはいつ頃でしょうか?

ギターを始めたのは中2くらいです。親父から6000円ほどの中古ギターを買ってもらいました。最初は弦がかたいアコギだったんで、なかなか弾けなくて苦労しましたね。でも最初にアコギで特訓したこともあって、 エレキを始めた時はかなり楽でした。

ーーその頃はどんなジャンルの音楽を練習していましたか?

エレキを弾いてる人ってどっちかのタイプに分かれるんですよ。メタルかロックか。自分はメタル系の曲を弾くのが苦手で(笑)。どちらかといえば、好きなジャンルもJ-POPよりでした。それこそ『ゲッカヨ』を読みながら、aikoMr.Childrenのコードパターンを覚えていましたね。音楽理論について勉強するのが好きなんですよ。

日本の文化を築けるアーティストに

――作曲を始めたのはいつ頃からですか?

理論がわかるようになって、中学の頃から作曲を始めました。高校では軽音サークルに入って、3ピースのバンドを組んでいましたね。コピーしていたのは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとか、BLANKEY JET CITYの曲で、主にパンク系。今とはジャンルが全然違いますね(笑)。大学でバンドを解散してからは、一人でオリジナルの曲を作るようになりました。

――それだけ人生において音楽と密接に関わっていたら、そっちの道に進もうとは思いませんでしたか?

就活でもかなり聞かれましたね〜。「いやいや音楽では飯食えないです」みたいな(笑)。もともと文章を書いたり読んだりするのが好きだったんですけど、やっぱり一番好きなのは音楽で。だけど一番好きなことを仕事にしたらいろんなしがらみがあって嫌いになりそうだなと思って、文章を仕事にする広告業界に就職しました。結果として今本当に自分の好きな音楽を追求できているので、あの時の決断は間違ってなかったかなと思います。

――ちなみに「東京Culture Band」という名前の由来は?

昔、NHK教育テレビで『ニッポン戦後サブカルチャー史』っていう番組が放送されてたんですよ。その番組は、多摩美術大学の先生が戦後日本で流行ったエンタメ作品、例えば『新世紀エヴァンゲリオン』や『バカボン』を紹介していたんです。自分もその番組が好きで観ていたんですけど、ある時、細野晴臣さんと坂本龍一さんが組んでいたバンド「Yellow Magic Orchestra」について取り上げられていて。彼らは当時日本にまだ浸透していなかった“ロックカルチャー”を広めたんですよ。それを観て、日本の文化を築いてきた人たちってかっこいいな、自分も彼らに近づきたいと思って、「東京Culture Band」という名前をつけました。

シティポップに振り切ってから、注目されるようになった

https://youtu.be/IjRR8i_IcJI

――東京Culture BandのTwitterフォロワー数は1万人。さらに、ツイートするたびに100いいねを超えていますが、いつ頃から注目されるようになったのでしょうか?

Twitterを始めたのが2018年で、最初はフォロワーも1000人くらいだったんですよ。それがシティ系に振り切った楽曲を発表しだしてから、徐々に増えた感じです。特に “ Private ” っていう曲を出した時は500〜600いいねがついて驚きました。それと、音楽に簡単な動画をつけるようになって、より観てもらえるようになりましたね。

――YouTubeでも楽曲を配信されていますよね。

YouTubeの方はプロモーションとしてやっている感じです。やっぱりtwitterが一番集客力があって、そこにURLを貼ると結構聴いてもらえるんです。YouTubeもいつかは本格的にやりたいけど、今は試行錯誤中です(笑)。あと、これからはツイキャスにも進出していこうと思っています。良い音で届けられる環境が整ったら始めるので、楽しみにしていてください!

――曲はメロディと歌詞、どちらから作り始めますか?

メロディから作ります。電車に乗っている時もメロディが浮かんだら、すぐに鼻歌で録音しています(笑)。最近は自分は鼻歌で作ったメロディを耳コピすることが多いですね。

――シティポップは音楽ジャンルの中でも定義が難しいなと思うんですが、どんな特徴がありますか?

シティポップには、すごくわかりやすいコード進行があるんですよ。一番王道な進行は、笑うくらい多用されていて(笑)。それ聴くとシティっぽいなと思うんですけど、例えばエレクトリックピアノの音は抽出しながらも、J-POPの要素を混ぜてみたりと自分なりにアレンジを加えるようにしています。

狭間で揺れている姿を見ると曲にしたくなる

――今まで作った曲で、一番自分なりに気に入ってる曲はどれですか?

ちょうど1年前に配信した “ Navy ” って曲ですかね。これは不倫していた女友達の話を歌詞に落とした曲です(笑)。彼女、普通に相手の男性を“彼氏”って呼んでいたんで、最初は気づかなかったんですよ。でも、後から聞いたら「実はあれ不倫なんだよね」って。彼女は本気だったけど、不倫相手の女性って割り切ることも、本気になることもできないじゃないですか。それって切ないですよね。これは曲にしないと!と思って、作り始めました。

――評判はいかがでしたか?

この曲は一番売れました(笑)。直接的なワードは入れてないんですけど、本気になりたいけどなれない……みたいな歌詞が刺さったのかな。そういう狭間で揺れている人を見ると、テーマにしたくなります。周りの話からインスパイアされることが多いですね。

――その上で、新曲 “ Yes No ” に込めた思いを教えてください。

“ Yes No ” はこの歳ならではの悩みをテーマにしました。20代後半になると、みんな結婚したり、出産し始めるんですよね。最近彼氏ができた友達はまだ付き合って2〜3ヶ月なのに周りから「結婚はどうするの?」って言われていて、女の人に言うと怒られるかもしれないけど、そんなすぐに決断できるものなのかな?って思っちゃいます。でもそういこと言われる歳なんだな〜って実感しました。そういう周りの環境の変化をテーマに、すぐに決断を求めることに疑問を投げかけるような曲にしました。幸せとかはそれぞれだけど、狭間で揺れている人たちに思いを伝えたいなと。

――たしかに、20代後半は分岐点のように感じます。制作する上で大変だったことはありますか?

珍しく難しいコードを使ったので、録音に時間がかかりました(笑)。100テイクくらい録り直すほど気合いを入れたので、ぜひ聴いていただきたいです!

――配信する前には誰かに聴いてもらったりしますか?

友達に送って感想をもらうこともあります。でもやっぱりツイッターからのコメントが嬉しいですね。最近期待してくださる方が増えて、モチベになっています。

――最後に、今後の目標を教えてください!

昔の目標は「Twitterで100いいねを獲得する!」だったんですけど、最近はありがたいことにフォローワーも増えたので、数字はもういいかなと。数字よりも「この曲聴いてよかった」みたいな反応がくるような曲を作りたい。自分の曲が誰かの心の支えになったら嬉しいですね。かっこつけるなら「ファンを大事する!」です(笑)。

アーティスト情報

(Photo & Interview & Text by 苫とり子

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