【連載】サイツアキノリの膝ゴスティーニ/第6回

<毎週火曜日連載>
第6巻:僕(演者)とあなた(ファン)について
こんにちは、夜のパスポート。
サイツアキノリです。
先日、
応援してくれるファンの皆さんへ
日頃の感謝を込めて
エコバックを無料プレゼントする
という企画をしました。
60名の方へ 送料も全て無料。
太っ腹な企画で、財布の中身も寂しくなりましたが
みんな喜んでくれて大満足です。
やって良かったと実感しております。
そんな今日は
自分の考え方の話。
僕(演者)と
あなた(ファン)について
その話をするには
時間が少し前に遡ります。
2012年、君僕結成当初。
僕はめちゃめちゃ尖ってました。
自分の音楽で世界が変わると
少しだけ思ってました。
(しかしすぐに自分は何物でもないと気づくのです。そこからがスタートです。)
変な尖り方をしてまして、
「ライブ中に物販の話はしない。ほんとに曲が良ければ、お客さん自ら買いに来てくれる。」
とかバフンウニ並にとがってました。
(後に物販かってほしー!と歌う曲「物販JAPAN」を書く男とは思えない言動)
〝音楽が良ければ ファンはあとからついてくる 〟
そんな考えでした。
もちろん、音楽が良すぎて売れるバンドもいます。
でも極小数。
そんな頃の僕が
今の僕を見るとビックリすると思います。
音楽以外にもたくさん挑戦しているからです。
毎週キャスをしたり
シンガーソングライターとして1人でステージに立ったり
ラジオや司会の仕事をしたり
望んでいた未来では無いかもしれないけど、
過去よりも更に楽しく過ごしています。
成功はしていないが、間違ってもいない
そんな所でしょうか。
ここであなたの話です。
僕は何度あなたに助けられたか
ささいな一言は僕を奮い立たし
ライブハウスで声をかけられては
その度笑顔がこぼれました。
周りのバンドとは
ありがとうの温度が違います。
ステージで何度言っても
足りないのです。
僕は他のバンドマンよりも
ファンとの距離が近いと思います。
インディーズの良さであり
僕もそれを楽しんでます。
最近の僕の考えは
〝今、応援してくれてるファンと共に更に上を目指す 〟
に変わってきました。
30歳になった僕が
今から10代のバンドみたいな売れ方は出来ません。
しかし、自分の武器を磨きつつ
誰かのエンターテインメントになれるよう
今日も楽しいことを探します。
まだまだお付き合いよろしくお願いします。
最後に素敵な話を。
神戸のライブオーディションで優勝したとき、たまたま見に来てくれていたカップルがその日、付き合ったと聞きました。
嬉しいなと思いながら
数年後。
結婚したと聞き、
君僕の音楽はその夫婦にとってかけがえのないものになったんだろうと
嬉しくなりました。
バンドやっててよかった。
僕やエリカさんの作る音楽が
誰かのかけがえのないものになる事をめざして
曲を書いていきます。
次はその夫婦の子供が
僕らの曲をハナウタで口ずさんでくれればいいな。
君がそうなら僕はこう/サイツアキノリ