【インタビュー・前編】街鳴り/ファンとともに作り上げた1stアルバム『オーバーフロー』

大阪を拠点に活動する女性ボーカルスリーピースバンド街鳴り。結成間も無く多方面からのオファーを受けるなど、注目度の高さからもその実力が伺える。力強いボーカルとバンドサウンドは要チェックだ。
今回、そんな街鳴りの結成の経緯やレコーディング・MV制作秘話などをインタビューした。
ロングインタビューのため前後編に分けてお届けする、今回はその前編。
“胸の内”は、街鳴りが一番気合いを入れている曲
ーー今日はよろしくお願いします!早速ですが…“胸の内”のMV、かっこいいですよね!
Sorako(Vo./Gt.):ありがとうございます!やったー!
ーー裏コアラさんという方がディレクションされているということですが、制作の経緯を教えていただけますか?
Sorako:そうですね、2019年12月6日に京都GROWLY(※)でやった初ライブで対バンしていたLEONALDっていうバンドの応援者として来ていた、裏コアラさん(※)がたまたま私たちのライブを見て、伸び代があると気に入っていただけたらしくて。で、音源使わせてほしいのでレコーディングしてMVも作らないかとお声掛けくださったんです。費用は全額負担するから、ぜひやらしてほしいって裏コアラさんに言っていただけて。
※京都GROWLY
京都二条にあるライブハウス
Site:https://growly.net
※裏コアラ
YouTubeや夢を応援するチャンネル「裏コアラチャンネル」の運営者
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCzyBHf2Nyfmiu8okFBxm5eA
Twitter:@urakoalach
夢応援Twitter:@Ura_Koala_label
夢応援YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCqy1ZhLjwiQ5p66-gT0ojEQ
ーースカウトですよね!
Sorako:そう、ある意味ちょっとそんな感じなんですよね。収録曲は、すでにある曲の中から街鳴りを応援してくれてるファンの人たちの投票で選んでもらいました。それらをレコーディングしたのが、『オーバーフロー』っていう3曲入りのアルバムです。投票では“6月”が1位になって、2位が“クライ”だったんで、あとは自分たちの推し曲の“胸の内”を入れるってことで収録曲が決定しました。で、歌ってるバンドはこんなんですってことで、紹介MVも出したいからそれも作りましょうって裏コアラさんに言っていただけたので、MVも作ったみたいな感じですね。
ーーやっぱり、“胸の内”をMVに選んだのは特に思い入れが強かったということなんですね。
Sorako:はい、“胸の内”は3人が一番気合入れてるというか、一番いいと思ってる曲だったんで、それをMVにしてもらいました。推し曲なんで、もともとMV作ろうって言ってたけど、そんなすぐってつもりはなかったんですよね(笑)。でも12月にこのバンドで初めてライブしたタイミングで裏コアラさんに声を掛けていただいて、レコーディングは……あれ?何月からレコーディング始めたっけ?
ごうや(Ba.):3月くらいじゃなかった?
Sorako:そうそう、3月!初ライブから3ヶ月後にレコーディングして、その翌月にMV撮るっていう。
1stアルバム『オーバーフロー』は、ファンのみんなと一緒に作ったアルバム

ーー結構タイトなスケジュールだったと思うんですが、レコーディングの様子はいかがでしたか?みなさん初めてのレコーディングだったんでしょうか?
Sorako:私、人生初レコーディングだったんで「わーっ!」ってなってました(笑)
ごうや:私は、それまでに1回だけ。
ぞの(Dr.):僕は今もやってる別のバンドの方で、4〜5回くらいCD出してて。レコーディングは、やったことありました。
Sorako:私は初のレコーディングで、自分の無力さに2回泣きましたけど……いい経験になりました(笑)
ーーそんなにキツかったんですね……レコーディングは誰かプロデュースする人がおられたのか、それともメンバー3人でああしようこうしようっていう流れだったんでしょうか?
Sorako:Studio Orqueっていうところでレコーディングしたんですが、そこのエンジニアさんがすごくいい助言をくれる人で。「こういう風にした方がいいよ」とか、キーとかもハモりまで教えてくださるのでたくさん考えさせられたり、自分の無力さを感じたり、いろいろありましたね(笑)。私としては初めてのレコーディングで非常にいいムチをいただいたので、音楽の厳しさを早めに味わえたという(笑)。
ーーでは、アルバム『オーバーフロー』はとても愛着がある作品になった感じですね。
Sorako:そうですね、街鳴りというバンドを応援してくれてる人たちが選んでくれた曲たちですし、みんなで一緒に作ったっていう感じがしてます。投票してくれた人はCD早く買いたいって言ってくれたりもして、そうやって待ってくれてる人がいるってのが余計に、愛着に繋がってると思います。
ーーアルバムは、通販と物販で購入できる感じでしょうか?
ぞの:はい。いずれはCDショップとかもと思ってるんですけど、今は街鳴りのホームページからの通販と配信、それとライブしたときの物販で購入できます。
Sorako:北海道とか沖縄とか、遠くに住んでる人も「欲しい」ってDMくださってるんで、そういう方に向けて全国をライブで回りたいなと思ってるんですけど今ちょっとコロナであれなんで、なかなか難しいですね。通販や配信もいいんですが、でもやっぱり、ライブには来て欲しいです。生で見て欲しいし、実際に会えるし話せるよ~って、言いたい(笑)
“胸の内”のMVは私たちの思いを詰め込んだ作品

ーー是非ライブに来て欲しいですね!ちなみにさっきMVの話が出ましたが、絵コンテとかイメージとかも全部みなさんが考えたものですか?
Sorako:私たちが、ああしてこうしてって言った感じですね。もうね、全部言いました(笑)。曲に合ったイメージもまず3人でこんなMVがいいっていうのを出しあって話してから、私が絵コンテで全部描いたんです。絵コンテめっちゃがんばりました(笑)。もう「ぐわーっ」て描いて。で、向こうのカメラマンさんに渡して、みたいな。冒頭に流れる映像とかも場所の確保と映像撮影はしていただいたんですけど、自分たちで演出してイメージとかは全部伝えましたね。

ーー逆光で顔がハッキリ見えないような演出の理由をお聞きしてもいいですか?
Sorako:顔はちょっと、みたいな感じで(笑)。でも、曲も“胸の内”って曲なんで人間の内側みたいなイメージではあるから、バンドは心臓みたいな感じのイメージがあったんであぁいう演出にしました。だから「顔出ししない方が売れる」とか、そういうジンクスにめっちゃ乗っかったっていうわけでもないんです(笑)
全員:(笑)
Sorako:顔とかじゃなくて、曲聴いてほしいっていうのが大きいんですよ(笑)

ーーちなみにMVの撮影はレコーディングに比べて順調だったんでしょうか?
Sorako:これ、どうやろ?(笑)
ぞの:レコーディングのときよりも全然スムーズやと思ってたけど……どうなん?(笑)
Sorako:スムーズ(笑)。スムーズです。スムーズ、ですね(笑)。もう任せてた感じですし。ここはこう映してほしいとかは言いましたけど、ほぼもう動画制作してくれたHOTOさん(※)のセンスに任せてた感じでしたからね。

※HOTO
映像制作会社、株式会社一期一会の所属のクリエイター
インタビュー後編はこちら
アーティスト情報
街鳴りの概要やオフィシャルサイト、ディスコグラフィーなどの情報は、以下の記事で解説している。