【連載】Starting over/第11回

<毎週水曜日連載>
RainDoll/今日の1曲
阿漕な自分と無欲な彼Ⅰ
246の森という視聴者参加型コンクール(?) に向けて、動き出した。狙うは100万円、田舎の古民家GET。
挑戦するにあたって、曲とMVが必要になってくる。
山田が、246音楽の森のために新たに曲を作った。
山田が持ってきた音源を聴いて、私はメンバー全員が思いのまま楽器を振り回し暴れる様子が目に浮かんだ。
とにかく感情を爆発させぶつける事ができる曲、そう感じた。
だからこの曲に始まったばかりのコロナ禍へのうんざりした気持ちや、溜まり溜まった人間関係への鬱憤を歌詞に乗せて爆発させてやろうと決める。
そうして完成した曲
「阿漕な自分と無欲な彼」
正直、歌詞に一貫性はないし支離滅裂だと思う。
あの春の、仕事やバンド、友達関係、恋愛関係、自問自答。いくつもの気持ちをうまくまとめる事ができないまま言葉としてぶつけたものでもはや言葉の暴力と言える。
でもこの曲はそれでいいと思った。
解説、という訳では無いがこの曲のラスサビを噛み砕く。
どうしたって僕の中の
引用元:https://youtu.be/FubAMNfECsk
コントーラー自在に操れないんだ
どこで間違えてしまったゴールが見えなくて苦しいんだ
「いっそ早く消えたい」って
逃げて終わらすのだけはやめろよ
やめたいよ
戻れはしないし
どうしても自分の気持ちをうまくコントロールできなくて、感情的に行動を起こしてしまう君。
「1つ間違えるだけで恥ずかしくて身を隠したくなってしまう。穴があるなら入りたい、ここから早く消えたらこれ以上負い目を感じず済むし、辛い気持ちから解放される気がする」
気持ちはわかるけど、周りの事を考えず逃げて終わらすだなんて事だけはやめとけよ。
きっともうそこに戻れなくなって、その時にきっと後悔するから。
ラスサビは私と友達との会話をそのまま歌詞にしたものだ。
人に言っておきながら、失敗ばかりで、私も逃げたい時がたくさんある。
しかしそう自分勝手に逃げてしまう事こそが、関わっている人から1番大きく信用を失う行動だと、私は思う。
だから、失敗ばかりでポンコツな自分だけど、これからも信頼を持ち続けたいこのバンドだけは逃げずに、ずっと向き合い続けようと、奮起させてくれる曲、なのかもしれない。
そんな事を思いながら、歌は完成していった。
続く。
RainDoll /おこめ(Vo.)