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【連載】ポルネオ倉庫〜コラム編〜/第31回

<毎週金曜日連載>

Portoneon/今日の1曲

https://youtu.be/TkUMaiV7Akc




僕とばあちゃん

Portoneon(ポルトネオン)うえでぃーです。
2021年このコラムは最後なのかな?
ん、ちゃうんかな?分からんけど最後のつもりで書きます。

このコラムを読んでくれてる人が一体どちら様なのか全然分からないのだけれど、こうやって文章で思いを残せる場所を用意してくれた編集長の倉田さんにまずは多大なる感謝をこめて。

2021年。結果から言えばライブは1本も入れなかった。今だからいいと思うけどまあまあなお誘いは各所頂いていたが全てお断りした。(大変申し訳ないです…)

その分YouTubeにとても力を入れた。
達成できたことや成果は過去にしたいからもうくどくは書かないけど、ちゃんと思い通り出来た。

新しい自分たちが見つかった。
大満足である。そしてYouTubeは変わらず目標を立ててまだまだやっていく。

あとは2022年に入れば久々にあんなお知らせやこんなお知らせもYouTube以外で控えている。ええ加減ライブハウスで会おうよと思っている方がいてくれたら期待して待っててね。
想像の斜め上の感動を準備中なんだ。

今年は随分SNSを見る時間が減った気がする。
良く言えば自分たちの目の前の時間があまりにも充実していた。
悪く言えば自分のやるべきことに必死だった。

まあ特に悪く言い換えたところで罪悪感とかはないからいいんだけど。

人生史を恐縮ながら自分で作るとするなら2020年と2021年は大きく歴史が動いた瞬間だろう。それくらい必要不可欠だった。

たくさん現実について考えて、なるだけ動いた。時に払拭するように、時に昨日の自分を1ミリでも超えてやるように。

幸運にもこんな性格に産み落としてくれた母親に頭が上がらない。

でもつい先日、どうにも出来ないほど悲しいこともあった。
僕の大好きなばあちゃんが亡くなった。

撮影の現場で連絡を受けて人生で初めて頭が真っ白になった。
冷たい部類の人間に入りそうな僕が自我を保つのにわりと必死になったのは初めてだった気がする。

随分とばあちゃんっ子だった。
なにかと昔からばあちゃんの家に泊まりに行っていた。

梅田の三番街に行って、今はもう確かないんだけどある中華料理店でばあちゃんと食べるチャーハンが好きだった。

家に泊まりに行くたびに、昼間はオール阪神・巨人の漫才を食い入るように見ていた。
金箔の入った日本酒を飲みながら涙が出るほど笑っていた。

コロナ禍に入る前、あるご縁で巨人さんとお会いする機会が増えてばあちゃんの話をその度にした。
いつも巨人さんは「阪神くんと花月で待ってるからな。」と優しく言ってくれた。

それを毎回ばあちゃんに伝えたらにこやかに笑っていた。
いつかのM1グランプリが終わった直後お会いした時にも巨人さんは「おばあちゃん元気か?」と言ってくれた。
あんな大舞台で賛否両論を書き込まれ浴びせられる、プレッシャーの塊のような現場の直後も会ったことのない人を想える巨人さんのデカさに感動したのをよく覚えている。

ばあちゃんが昔、毎週末必ずブラウン管の向こうで涙を流しながら笑っていたオール阪神・巨人がばあちゃんを知ってくれたことがたまらなく嬉しくて、馬鹿だしまだまだ未熟だけどこんな世界で食らいついてきて良かったと心から思えた。

最後の方は、施設に行くと母親がどでかく印刷して画質の割れた巨人さんと僕が肩を組みながら写っている写真を部屋にずっと貼っていた。
僕が行くたびに「オール巨人さんとコンビ組むんかいな。」と嬉しそうな顔で言っていたのを覚えている。

そしてばあちゃんが出棺した後、母親からある物を渡された。
スワロフスキーで出来た羊の置物だった。
僕の生まれ年の羊。
いつかあの子にこれを渡してあげなさい。とばあちゃんから預かっていた物らしい。

スワロフスキーがどんなものかは知らないけど、めちゃくちゃきれいでキラキラ光っているその置物を家で1番大切なものを置いているところに置いた。

30年の僕とばあちゃんの歴史の形を壮大な伏線のように残してくれていた。

ばあちゃんは強い人だった。
自分のことで泣かれるなんてめっぽうごめんだと言うだろうなと葬式ではなるだけ普通でいた。

家に帰ってひとりでそっと落ち着いて、コーヒーを飲んで少しだけ泣いて変わらずYouTubeを編集した。
バカみたいなテロップにフォントを変えて、バカみたいなBGMをつけた。

いつも通り。うん、いつも通り。
せめて旅立った日くらい心配かけたらあかんからね。

ちゃんと誰が観てもわかるように、理解できるようにカット割りして笑ってもらえるようにして、アップする前に書き出してひとりで確認する。
いつも通り、当たり前の作業。

涙と一緒にちゃんと笑った。

ほらあの日のばあちゃんと一緒やね。

Portoneon/うえでぃー(Gt.)




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