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【連載】ミューラビ倉田のラビッツボックス/第49回

<毎週木曜連載>




コロナ禍で浮き彫りになった本質

おはようございます!
ミュージックラビッツ編集長、倉田航仁郎(クラタ コージロー)です。

ミューラビを立ち上げたのは、2020年3月。
まさにコロナが認知され始めて「なんかやばいの来たっぽい」って感じのときでした。
実際年明けくらいからその兆しはあったから迷ったものの「まぁすぐ収まるだろう」くらいの気持ちだったので、リリースを強行した感じ。

ところがどっこい。

その猛威は恐ろしくてライブは中止になるし、ライブハウスやミュージシャンは悪者にされるしで、ミューラビとしてやりたかったことはほとんどできませんでした。

そんな時期を超えて、多くの人に支えられながら今月で1歳9ヶ月を迎えたミューラビ。

この中で、バンドやライブハウスや、お客さんも含めて、皆さんが悩みながら考え抜いた多くの生存戦略に触れてきました。

その中で、本質的な部分が炙り出された感じだなって思ったんです。

バンドは、曲を作って、ライブして、レコーディングして、MV作る。
ライブハウスはバンドを集めてライブをする。

こういう、これまでの歴史が作ってきた慣習というか、一般的なルーティンを惰性的に継続しているだけでは、生きていけない状況になったんだろうなと。
「なぜそれをしているのか」の「なぜ」の部分を理解せずに継続しているだけでは厳しくなった感じ。

ただでさえコロナ禍という強烈な向かい風が吹いている中で、特に考えもなく流れに任せていた人たちはどうしていいかわからず、苦渋を舐めざるを得なくなってしまったというか。

そこで知恵を絞り、いろいろな活動を展開していった人たちが、現在頭角を表しているように思います。

コロナ以前から活動していた人たちは当たり前が当たり前じゃなくなった世界でどう生き抜くのかを考え、方向転換したり、新たな分野に手を出したり、今あるものをさらに熟成させて進化させたり。

例えば、連載してくれてるバンドなら、君がそうなら僕はこう@kimisoubokukou)は、ツイキャスや無料配信ライブなどに力を入れて、直接会えなくなったファンとの交流を増やしながら自分達のコンテンツをしっかりと届けるようにすることでファンの増加に成功。

Portoneon@_Portoneon)は、映像関連に注力して、機材やYouTubeチャンネルのコンテンツを強化しながら楽曲のリリースも並行して実施することでチャンネル登録数を増やして地力と可能性を底上げすることに成功。

などなど。

コロナから本格稼働したバンドは現在が当たり前の状況だから、この中でどう生き残り、頭ひとつ抜けられるのかを試行錯誤して行動して、今だからできるパフォーマンスやライブの形を模索してる。

ライブハウスも、配信や無観客が当たり前になったし、その中でも収益を上げるためにさまざまな方法を取っています。
Fireloop(@Fireloop_info)のライブストレージもその最たるものですよね。

こうした努力はきっと大きな成長につながって、ライブが好きなお客さんたちにも届いていると思います。

こうした姿を見ていて、やっぱり何をするにしても「なぜ」ということが大切なんだろうなって。

・なぜ、これをするのか
・なぜ、こういう仕組みになっているのか

その本質を理解して、目的を定めて行動しないと、有耶無耶になって終わってしまう。

「ライブをする」ということについても同じだと思うんです。

ただただ何も考えずにライブを繰り返しているだけで結果が出るほど、甘い世界でもないよなって。

膨大な数のバンドがいる中で、
SNSをはじめとする膨大な発信方法が乱立する中で、
今なお減少し続ける数少ないライブハウスに足を運ぶお客さんの心を射止め、ファンを増やし、大手レーベルやメディアなどの目に止まるくらいの存在感を発揮する。

これって、以前よりも自由度が増えたようで、実は埋もれやすくなってしまってるんだろうなと思います。

そもそもライブハウスに足を運ぶ人が減っていて、「バンド」よりも「歌い手」が脚光を浴び、自宅から音楽を発信することが当たり前になりつつある中において、ライブハウスで音を鳴らし続けるだけでは辛くなってきているんじゃないかと。

それと並行して、ライブハウスは出演者に寄り添うためにノルマを撤廃してとにかく出演してもらうことを念頭に置いた結果、チケット代は上昇してさらに客足は遠のき、ライブするより自分で配信した方がいけると思ったバンドはライブハウスから遠のいてしまい、自宅から見られることを知ったお客さんは実際の音に触れる喜びを知らないままにライブハウスの敷居がどんどん上がるという悪循環。

こうした後戻りできない悪循環や世間の流行に対して、コロナ禍は大きな問題提起と見直しのきっかけとなり、「何が本質なのか」ということを念頭に置いて、それぞれが思う「正解」を選びながら試行錯誤しているこの2年。

何が「正解」とかはきっとないんだと思いますが、でもこの期間で生まれた新しい取り組みは、きっと今後の音楽業界に新しい風を起こすと思います。

ミューラビとしても、こうした取り組みと共鳴しながら、自分たちが思う「正解」を模索しながら邁進していく所存です。

後退せず、前進できるよう、がんばっていきます!

—–✂︎—–✂︎—–こぼれ話—–✂︎—–✂︎—–

あと1週間で2021年が終わります。信じられない。

持ち越しがないようになんとか溜まった仕事を片付けたい。
来年は、もっとミューラビが仕事として稼働するようにしたい。
金の亡者になる気はないけれど、最低限の運転費用を賄えるようにはなりたい。
真っ当な方法で、誰も傷付かず、メリットを感じてもらえる方法で。
そうでないと、現在のようにただただ赤字を計上し続けるだけだとメディアを存続させることが本当に難しくなってきているので。1日の大半をミューラビの時間に費やしてるしね。
メディアの運営って大変です。ほんと命懸け。
でも楽しいんですよ。

バンドやライブハウスの夢を叶えてもらえるようにって思って、ボクが勝手にみんなの夢を背負い、不幸やしんどいことを肩代わりし続けてきたと思う。
と言っても、できてたかはわからないけれど、その中で、ボクが勝手にしんどくなってたところもあるなって思ってるから、来年からはもっと一緒に歩んでいきたい。
一緒に、バンドさんとがっちりタッグを組んでやっていけるようにしたい。
それが今の夢、です。
そんなバンドさんがいてくれるなら、ですけれど。

売れてほしい。
みんな売れてほしい。
音楽で幸せになってもらえるようになってほしい。

それがボクの心からの願いです。

——✂︎—–✂︎—–✂︎—–✂︎—–✂︎—–✂︎——

というわけで、今回はここまで。

ではまた!

ミュージックラビッツ編集長/倉田航仁郎




プロフィール

倉田 航仁郎

ミュージックラビッツ運営者・編集長

Twitter:@cohzirow3_music

京都在住のフリーライター兼ディレクター。元バンドマン(ベース/ドラム)。お酒はビールと日本酒が好き。自分が楽しいと思うこと、周りが楽しいと思うことを追求していきたい。40代目前にしてもなおラーメン大好きぽっちゃり系。

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