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【連載】白航・了の名盤紹介「見た目が良ければ中身もいい」/第5回

<隔週木曜日連載>

白航/今日の1曲

https://youtu.be/hvYH31VX6L8




JAPAN – TIN DRUM (1981)

今回は、JAPAN(バンド名ね)のラストアルバム、「TIN DRUM」をご紹介。

JAPANは1974年にデヴィッド・シルヴィアン(Vo)、スティーブジャンセン(Dr)、ミックカーン(Ba)を中心に結成されたロックバンド。

ファンクやグラムロックを取り入れた、当時のポストロック的サウンド(+シンセ)が特徴的な1st「Adolescent Sex 」でデビュー。デヴィッドの妖しげで繊細なルックスも伴って、爆発的な人気を・・・と思いきや、当時は本国イギリスでは全く相手にされていなかったようで、日本を含む外国で女子を中心に大きな話題となった。(クイーンで見たような流れだ・・・)

JAPANというバンド名についてデヴィッドは、「なんとなくJAPANという響きが浮かんだだけ」としているが、初来日で武道館公演を成功させるなど、デビュー数年で確固たる地位を得ていた。

しかしバンドはアルバムごとに徐々にその色を変化させていく。

前述の1stでは主役であったギターサウンドは、3rd「QUIET LIFE」の頃にはすっかり鳴りを潜め、シンセに取って代わられている(筆者の一番の愛聴盤はこれ笑)。

デヴィッドの歌唱法の変化も注目どころで、徐々に低域を強調し、時に揺らしてみたり、時に裏返ってみたり、テクニカルな面(と言っていいのか!?)が顔を出し始める。「TIN DRUM」と1stでは、ほぼ別人のような変化が面白い。

話を今作に移すと、リズムパターンの複雑さと、それに絡まるミックカーンのフレットレスベースが第一に耳につく。

このリズムから何故こんなベースラインができるのか?聞くたびに驚かされるが、非常にコピーしがいがあることは確かだ。

今作収録の「Ghost」が、初めてイギリス本国でTOP5入りを果たしたようで、まさにこれからなタイミングでの解散が非常に惜しい。

そして何より強烈なジャケットにも注目したい。剥がれかけた毛沢東、(多分)慣れない箸で米を食べるデヴィッド、随所にアジア・中国のコンセプトが散見されるものの、実際の音にはそのような要素はなかなか少ない。一部日本のお囃子のような女性の声がサンプリングされている程度か。

このアルバムは、リズムに拘るバンドマン諸氏にこそ是非聞いてもらいたい。陰鬱で偏屈で、でもどこかポップなこの質感は、そうそう出せるものではない。そしてミックカーンは最高である。

https://youtu.be/aEuB_rfuM7Q

白航/了(Ba.)




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