【連載】Starting over/第3回

<毎週水曜日連載>
RainDoll/今日の1曲
Starting over Ⅲ
山田達と一緒にお酒を飲んで楽しめるように、その場に馴染めるように
今まであまり飲んだことのないお酒を飲めるよう練習してきた私が何故か引かれるこの状況。
解せぬ……
ムシャクシャして初めて外で飲みまくったが、酔うことはなかった。やっぱりどうやら結構酒が飲めるらしい。
そんな事を自覚し始めながら山田と話していると、彼は今度様々な大学が集まる大きな学生ライブイベントに出るという。私がそのイベントに出るためにはサークル内のオーディションで勝たなければならなかった。
そして一緒の舞台に立ってやろうと必死に練習し、私も出場権を得る事ができたのだった。
イベントの当日、山田のライブを見に行った。ONEOKROCKのコピーをしていた山田、私がいるのを見つけてサビで「大野〜!!」と叫んでいた。ボーカルじゃないのに。アホなんか。あ、申し遅れました大野と申します。大野おこめです。
ライブが終わった後、山田は私に「また岸田教団のコピーバンドするぞ!2月9日な!」と。
いやもう決まってんかよ突拍子もない…と思いつつ、山田からバンドに誘ってもらえる事が嬉しくてたまらなかった。
「ベースはロム!ドラムはさっき僕がやってたワンオクのドラムやってたらいしってやつ。」
ほーんさっきのドラムの子か。音大きかったなあ、楽しくなりそう。
いや待て、なんの説明もないロムって誰だ?
「こないだおったやん、酒飲んで床に転がってた」
ああ。めちゃくちゃ我々の足元で転がっているのに誰もツッコまない事を不思議に思ってたよ。
彼ベースだったんだな…まあ山田が誘う人なら安心だろう。
こうしてRainDollのボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人が邂逅する。もう1人のギター、たなだいと出会うのはもう少し先の話。
続く
※サムネの写真は学生時代、話にも書いている学生のライブイベントで東京事変を歌っている私
RainDoll /おこめ(Vo.)