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【連載】ファイアーループ足立のライブハウスなんかやめてやる!!/第55回

<毎週日曜日連載>




LIVE STORAGE ができるまで

おはようございます。ファイアーループの足立です。先週、さんざん「宣伝いやだ!キライ!」と書いたくせに今回はかなり宣伝じみたお話をしようと思います。倉田さんすみません!でももうここ数か月コレのことばっかり考えていたんで、「なにかコラム的なことを」って頭から絞りだ出すとLIVE STORAGEのことしか出てきませんでした。コラム的にちゃんと「お話」になるように努めますので今回ばっかりは勘弁してください!

「ライブ配信をしたり、配信せずともいいライブをしたのに、それが今日限りというのは勿体ない!」「ライブのアーカイブ映像を何かしらでコンテンツ化したい!」「サブスクで見放題とかできないかな~」ってウチのブッキングマネージャーの安井が言い出したのがそもそもの始まりでした。

僕は配信を始めた頃から「イイ音楽はバックグラウンドがイイよね」を推奨していて、去年末にかけてライブの音声だけを配信する「ライアーループ・ライブラジオ」というサービスでアーカイブの音声を流したり、リアルタイムのライブ音声を流したりしておりました。この系譜、延長線上にあるのが今の「ファイアーループはかたくなにワンカメラ配信」というわけです。ただただイイ音楽を聴いてほしい。オヤっと思ったらどんな様子なのか観てほしい。ぼーっとながめてもいいし、仕事がてらに見てもいいし、アツく楽しんでもいい。ボーカルばっかり見ててもベーシストばっかり見ててもいい。こんな自由な音楽の楽しみ方をオススメしているわけです。これはライブハウスでライブを見ることに通じる音楽の楽しみ方です。僕はオンラインにライブハウスを持ってきたいんです。

で、今後ある無数のライブ映像を公開する場所として「これだ!」ってなったのがvimeoという映像配信プラットフォーム。vimeoは音も映像もすごくキレイで、なにより僕の大好きな「バックグラウンド再生」ができるんです。サブスクリプションサービスもできるし、容量さえ買えばコンテンツ数は無制限だし(サポセンに確認済み)、新しいことを始めるに最適だなと考えたというわけです。

vimeoは手軽に映像を販売やサブスクができる映像配信プラットフォームです。その販売された映像にはもちろん宣伝は入らないし、チャンネル登録者数で画質が左右することもありません。しかしながらvimeoは「超大量のコンテンツ(何千・何万)を月額見放題」という使い方はあんまり想定していなかったようで、どうしても「古いものから順に」しか表示してくれないのです。そう、1話から見始めて24話で終わり、なんていう連続ドラマを想定しているんですね。これがマジで、テコでも動きません。

そんなわけで、「vimeoでは今後ムリじゃないか」と考えた時期もありました。てゆうか、今年の6月くらいからずっとそれで悩んでいました。僕はこういうのはあまり得意ではないので、プログラムとかパソコンとかめっちゃめちゃ詳しいイツキという男にずっと投げまくってました。で、やっぱり他に選択肢が無くて、紆余曲折を経てまたvimeoに戻ってきたというわけです。

「無いなら作ればいいじゃない!!」

映像の置き場所はvimeoで、それを紹介するのは「自作のウェブサイト」これが、件の「LIVE STORAGE(ライブストレージ)」です。

僕はHTMLとかCSSくらいなら多少書けるので、そうと決まれば早速サイトデザインを作りはじめました。「とにかく最新動画から順番に表示されるようにしたい!」目標が決まってるから作るのだけは一瞬です。が、ぶっちゃけコレは力技。書きましたよぜんぶ。200個くらいあるコンテンツをぜんぶ、新しい順にサイトに埋め込みました!で、もう一人僕には「インターネットに超詳しい友達」がいるので見てもらいました。「どやあ!!」

彼は「ふーん、なかなかいいんじゃない?」と言いながらサイトをチェックしてくれました。そこで彼から絶望的なひとこと。

「これ、vimeoに怒られるヤツや」

えっまじで、なんでや!vimeoの動画埋め込みは有料動画でもなんでも許可されてるはずじゃないか。何がアカンの。彼曰く「このページを1回開いただけで、1500回以上vimeoにリクエストをかけている」とのこと。リクエスト?よくわかんないですね。よくわかんないけど、なんか圧倒的にヤバそうです。僕が最初に作ったサイトは動画のサムネイルが大量に並んだホームページで、ページを開くとそのサムネイルをいちいちvimeoに拾いに行く、でそれが観れるかどうか(契約者かどうか)チェックしたり「観れる?」「観れない?」「途中まで見た?」なんかこういうのをゴリゴリ、ページを開くたびにゴリッゴリvimeoに連絡がいくということらしいです。「さながらDoS攻撃(大量にアクセスして、サーバーダウンさせるイタズラ)並み」。なんか炎上したらみんながホームページに殺到して全然繋がらなくなるじゃないですか。アレみたいなもんです。つまり、やればやるほどvimeoのサーバーに負担をかけるというアホなホームページが出来上がったというわけ。

そこで次に作ったのが、バンド名をどんどん羅列するという超シンプルなページ。今の「LIVE STORAGE」の元になったデザインです。サムネイルを読みにいかないから、vimeoに負担をかけること全然無し!これには「彼」もニッコリです。「なんか地味になったけど、vimeoへのリクエストが1400回から22回に減った」おお~!やりましたね!だがしかし、また問題がひとつ。

「これならもっといろいろできるようにしたい!!」

これを問題と言うのでしょうか?いや、問題でしょう。もうアイデアが出てきて止まらない。「こうなってたら便利」「こうなってたら親切」「こうなってたらもっと楽しい」が止まらない。バンバンイツキに投げて投げまくって、ジャバスクリプトとかプログラムとかゴリゴリ書いてもらって、出来上がったのがこれです!

https://fireloop.net/livestorage

もう完璧です!!最高!!といいつつ、まだまだアイデアが止まらない。簡単そうなことから超むずいことまでいっぱい実装したい機能があって、もうキリがないので「まずはこれでリリース!」としました。記念すべき、ver.1.0.0です。そう、当初の「最新映像から観れるようにしたい」という目的はとっくに実現していたのだから、いま現在、不便な環境で見てくれている人に早く届けなければいけないのです!

つらつら「がんばった僕たちの話」を書いているようで、これはもう間違いなく宣伝の一環で申し訳ないですが、かまわず書いてしまいました。しかしながら、僕はこの宣伝は「ヨシ」だと思っています。なぜなら、ここまで読んでくれた人は「これを読みたくて」読んでくれた人です。途中で読むのを辞めてよかったのです。こんなこと言うとサディスティックなお話に聞こえるかもで恐縮ですが、これは先週の僕のコラムでも言いたかったことです。

僕は人の楽しみを邪魔して、割り込んで入ってくる宣伝はキライです。やるのもキライだし、やられるのもキライです。てゆうか好きな人なんていないと思います。そんな「宣伝」の新しい在り方もいつも探しているんです。「LIVE STORAGE」もその強い理念で作りました。好きなバンドのライブを選んでもらう。すると、そのバンドの「他の日のライブ」にも簡単にアクセスできます。どんどん見たいじゃないですか。じゃあ最終的には「リアルタイムで視聴できる、ツイキャスプレミア」への予定にジャンプします。好きなバンドをどんどん追ってくれた人には「機会が合えばリアルタイムでも楽しみたい」という情報を「提供」します。お、明日の夜に配信あるんだ。明日は休みで予定もないから買ってみようかな?と、どうですかこれ。みんながキライな「邪魔をする宣伝」ではないでしょう?

こんなことをペラペラ喋ってしまうのは邪道でしょうか。「業界の裏話」でしょうか?いや、僕はこの宣伝方法が誰にも恥じることの無い、正当で、人を馬鹿にしてなくて騙してなくて、ズルもウラも無い「新しい宣伝方法」だと自負しています。欲しい人に届けるんです。これはもはや発明だといっても過言ではないです。

僕はこう見えて心にパンクスを飼っているというか、常々「こんな世の中はク〇だ!!」と言っています。10年以上前のコラムから「Google検索が宣伝まみれ!」「どこ見まわしても宣伝ばっかり!」と嘆いてました。今の商売は、イラナイモノを「コレが無いと損するよ」「流行ってるよ」「これ買わないと遅れてるよ、馬鹿にされるよ」と必死こいて煽ったり、人の心配事やコンプレックスに付け込んで「コレで安心だよ」「コレで直るよ」みたいなのばっかりじゃないか。ナンだこりゃって毒ばっかり吐いてきました。その結果、僕はただの「商売ヘタクソ」になり下がり、残念ながら今も貧乏です。でもそこはなんでもいいです。もうはっきり言いましょう。僕がやりたいのは詐欺師じゃないのです。宣伝なんて「知らない人に知ってもらう」くらいでギリギリなんです。ビジネスマンとしては不器用だと思いますが、今後の世界はこういった考え方がメジャーになってくれたら嬉しいのです。

では、また来週!!

ライブハウス『Fireloop』店長/足立 浩志




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プロフィール

足立 浩志

大阪府大阪市のライブハウス

寺田町Fireloop』店長

Twitter:@adatinc

大阪にある、寺田町Fireloopという面白ライブハウスのオーナーで店長です。大喜利が大得意ですが、気の利いた答えを出すまでに1日かかります。

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