【連載】白航・綾香の四季のまにまに/第3回

<隔週木曜日連載>
秋の大階段、宝島
ご無沙汰です。白航の綾香です。
最近少し半袖が涼しいシーズンになってきましたね。
個人的には秋が四季の中で一番好きなんですが、私はというと今年は全力で夏できなかった無念がすごくて(水着着れなかったし!笑)まだ素麺を茹でたりと無駄な抵抗を続けています。
そういえば最近、お散歩がてら一乗寺まで行ってきました。
京都の一乗寺には恵文社という有名な本屋さんがあって、そこでゆっくり本を見て回って何冊か手に取ったりしてみました。

お店の雰囲気が素敵で、本を買って帰ることでなんだかワンランク上の人間になれたような錯覚を覚えます。
(その足でラーメンを食べに行ったことは言うまでもありません)
恵文社で店員のお姉さんに文庫にブックカバーをつけてもらっていて思い出しましたが、学生時代は京都駅の本屋でバイトをしていました。
ブックカバーをつけるのが得意でした。
サラリーマンや学生が慌ただしく本を買っていく店で、恵文社のようなハイソな雰囲気ではなかったけれど、私は本屋でのバイトが好きでした。
本自体も勿論好きだけれど、新しい本が綺麗にならんでいるところや、紙の匂いが好きでした。
でも実の所、有名な作家さんのサイン本を取り置きしてもらったり、書店員という名前をもらって、私も「わかってる」人間感を醸したかっただけなのかなぁとも思います。
今でも買った本を沢山積み上げて、積読する能力だけはピカイチです。
秋になると駅からの風の通り道になっていた店では、肌寒さを感じることがしばしばありました。
ちょうど店を上がったところにある駅の大階段では、秋に吹奏楽の音楽祭が開かれます。
学生時代は吹奏楽でトランペットを吹いており、その音楽祭にも出演していた私は、少し風の冷たいこの季節になると何故かドキドキしてしまいます。
大階段の下で沢山のお客さんに見られながら吹く宝島は、今でも脳裏に蘇ります。
トランペットなどのホーンセクションが練習番号のHのあたりから大活躍するのです。
そこで皆でスタンドプレイする(立って吹く)のが好きでした。
根っからの目立ちたがり屋なのかもしれません。
※京都駅ビル大階段での演奏のイメージ映像(筆者とは無関係)
宝島、というとサカナクションの宝島を思い浮かべる方も多いかもしれません(あの曲も間違いなく名曲です)が、T-SQUARE のTAKARAJIMAも是非。
原曲を作曲した和泉宏隆さんの訃報を聞きました。
この方のキーボードで奏でられるバージョンも最高なのです。
季節の変わり目でぐったりしてしまう日も続きますが、身体にだけは気をつけて元気で行きましょう。
白航は今週から11月にかけてツアーを開始します。
あなたの街でも会えると良いなと思いながら、月見バーガーを頬張る私でした。
白航/綾香(Vo./key.)